gzmlhzmkwq7w3の日記

 自分の趣味とか雑感その他を、気が向いた時に書き連ねる予定です。【2023/12/20追記:昨今の問題について筆者のスタンスを書きましたので、ブログトップに表示しています。】

2021年度版・好きなアイドルの名前がどれくらい現役タカラジェンヌに近いかを調べたい・後編<アイドルマスターSideM>

当記事は2021年版です。2022年版をお探しの方は、以下の記事をご覧ください。

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 前々回の記事では宝塚歌劇団の現役生徒の芸名に使われる字について調べ、それぞれの芸名に含まれる字を使っている延べ人数(以下「人数和」)を算出しました。
 このデータを用いて筆者の好きな人たちの名前はタカラジェンヌだとどなたに近いのかを調べようと思い立ち、前回の記事ではHiHi Jetsをはじめとする一部ジャニーズJr. のアイドルの皆さんの名前で人数和を算出しました。

※この記事から読まれた方はおそらく筆者が何をやっているのかよく分からなくなると思われますので、前々回そして前回の記事に一度目を通していただけると良いかと存じます。※

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 今回調べたのは、筆者がプレイしているドラマチックアイドル育成カードゲーム「アイドルマスターSideM」。約5年半プロデューサー(アイドルマスターシリーズにおけるプレイヤーの呼称)をしていて、宝塚歌劇の初観劇はその1年前。学生時代に触れて以来マイペースにずっとファンを続けている貴重な二大コンテンツでもあります。このブログではSideMのアイドルたちで宝塚歌劇団のレビューを空想配役するどころか、最近は空想組配属を順次記事にしている最中で、まあ本当に楽しい。

 そんなわけでSideMに登場する315プロダクション所属アイドル46名について、現役タカラジェンヌの芸名に使われている字の一覧を用いて人数和を算出。さらにそれぞれの氏名がタカラジェンヌだと誰の人数和に近いのかを(筆者の独断で1~2名選んで)併記しました。

 人数和算出ルールを過去2回の記事で例に出した「佐々木ななお」という架空の人名に適用すると、
+++な×2+」 = 0+5+3+16×2+11 = 51
となります。出てこない文字はゼロ扱いです。SideMには本名ではなさそうなアイドルも数名いるので、ゲーム内のアイドルファイルおよび恒常カードの自己紹介台詞をもとに芸名として調べました。つまり、アスランベルゼビュートさん(Cafe Parade)については下線部分が集計対象です。

 なお、当記事の「現役タカラジェンヌ」は公式生徒名鑑である「2021年度版 宝塚おとめ」に顔写真付きで掲載されている計443名を指し、その後の組替えや退団は反映していません。

 

 

 

 前回にならい、集計前に予想を立てました。

予想

 現役タカラジェンヌの人数和は平仮名含みの名前が上位を占めていたことを考え、1位は渡辺みのりさん、2位は姫野かのんくんと予想しました。華村翔真さん、若里春名くんという既に宝塚歌劇団に居そうな名前も上位予想に入れたかったのですが、やはり平仮名は強いのではないかと。アイドル全員がユニットに所属するSideMにおいてはDRAMATIC STARS(天道輝さん、桜庭薫さん、柏木翼さん)が全員居そうな名前だと思っていますが、文字数が少ないと上位には行きづらいとみました。

 

結果

 せっかくなので、ユニットごとに人数和の平均値と中央値も算出して表にしてみました。

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天ヶ瀬冬馬くんの「人数和が同じ芸名」に都姫ここさん(花組)の名前が抜けています。申し訳ありません。

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基本データ

 人数和の最大値は86の渡辺みのりさん(Beit)、そして62の華村翔真さん()と続きます。最小値は0の硲道夫さん(S.E.M)と北村想くん(Legenders)。人数和の平均値は14.7、最頻値2、中央値9ですので、人数和が大きい少数のアイドルが平均値を押し上げていて、実際はやや小さめの人数和に集中していると考えられます。
 ユニット別平均値の最上位はBeit(35.0)で、最下位はAltessimo(3.5)。中央値の最上位はF-LAGS(34)で、最下位はS.E.M(1)でした。

傾向(全体的に)

 平仮名を持つみのりさんとかのんくんのワンツーフィニッシュとはならず、間に「華」「真」を持つ翔真さんが食い込みました。続いて「希」「月」「咲」などの頻出字を持つアイドルたちがランクイン。特に、男性名で出てくることの珍しい「美」を持つ冬美旬くん(High×Joker)の4位はいわゆる二次元アイドルらしい結果でもあります。
 一方SideMには創作っぽくない現実的な名前のアイドルもおり、木村龍くん(FRAME)、神谷幸広さん(Cafe Parade)や山下次郎さん(S.E.M)などが人数和6以下になったのは何となく想像通りでした。

傾向(ユニットごとに)

Jupiter

 平均値6位、中央値4位のユニット。伊集院北斗くんが「斗」だけで人数和を稼いでいるのは意外でした。実は人数和の大きい順に見ていくと最も早く全員登場するのがJupiter。御手洗翔太くんが「御」「太」をきっちり拾っているのがその要因でしょう。アイドル歴の最も長いJupiterらしい、安定感のある結果でした。

DRAMATIC STARS

 平均値8位、中央値5位のユニット。筆者の予想に反し中央値では上位3分の1グループに入っています。桜路薫さん・天月翼さん(ともに雪組)など現役タカラジェンヌを思わせる名前が多いDRAMATIC STARSですが、特に天道輝さんと暁千星さん(月組)が同じ人数和なことに意味もなくテンション上がりました。

Altessimo

 平均値15位、中央値13位のユニット。元音楽家同士のコンビながら、「音」「奏」など1字で音楽を表すような字を名前に使っていないことが影響したのかこの結果になりました、都築圭さんの「都」が最多使用数というのも意外でした。神楽麗くんの「神」「楽」は単独で使いにくい字なのでしょうか。

Beit

 平均値1位、中央値3位のユニット。最多使用数の「り」を持つ渡辺みのりさんが人数和の最大値を記録しただけでなく、「城」を持つ鷹城恭二くんが人数和17に。さすがに「―(長音符)」を使っているタカラジェンヌはいませんでしたが、全体的に使用数の少ない片仮名のみで名前が構成されたピエールくんは健闘したと思います。

W

 平均値10位、中央値11位のユニット。「悠」と「享」で前者の使用者数が多いのは納得です。どちらも現役の姉妹タカラジェンヌは14組(うち双子3組)いるのですが、人数和の差において蒼井悠介くん・蒼井享介くん兄弟(双子)の5より近い姉妹は居ませんでした。タカラジェンヌのほうは同じ字を使うことはあっても同じ苗字を名乗らない傾向にあるようです。

FRAME

 平均値12位、中央値10位のユニット。元公務員という経歴もあってか比較的堅実味のある名前のアイドルで構成されており、木村龍くんと握野英雄さんが同じ人数和を記録したのはちょっと意外でした。

 平均値3位、中央値9位のユニット。筆者としては、猫柳キリオくんは思ったより人数和が大きく、清澄九郎くんは思ったより人数和が小さい印象です。それが中央値に影響したのではないでしょうか。

High×Joker

 平均値5位、中央値2位のユニット。2人ユニット以外では唯一、平均値と中央値の乖離がないのはすごいところ。思い返せばこのユニットも宝塚みたいな名前のメンバーが多かったです。季節や自然にちなんだ字はタカラジェンヌに選ばれやすいのでしょうか。

神速一魂

 平均値11位、中央値12位のユニット。タカラジェンヌに「朱」「紅」は選ばれても「黒」は選ばれにくい気がしていたので、黒野玄武くんが人数和3を確保したのは意外でした。ちなみに「紅」を使用しているタカラジェンヌは3名とも「くれ」読みで、紅井朱雀くんのように「あか」と読ませる人は居ませんでした。

Cafe Parade

 平均値7位、中央値5位のユニット。文字数が多いと上位も見込めるかなとは思っていましたが、まさかアスラン=ベルゼビュートⅡ世さんがここまで人数和を稼ぐとは。水嶋咲ちゃんと卯月巻緒くんが1つ差で並んでいるの、なんか良いですよね。

もふもふえん

 平均値4位、中央値8位のユニット。氏名の文字全てがタカラジェンヌに使われていたアイドル6名のなかで最大の人数和を記録した姫野かのんくんの強さが光ります。橘志狼くんの「狼」が使われていないのは予想通りでしたが、岡村直央くんも「丘」ではなく「岡」、「尚」ではなく「直」、といった具合にあまり選ばれていない字で名前が構成されていたためこの位置に。

S.E.M

 平均値14位、中央値15位のユニット。舞田類さん1人というか「舞」の字だけでユニット全体の人数和のほとんどを獲得しています。これはFRAME同様に元教員という経歴もあってか比較的堅実味のある名前のアイドルで構成されているからと思われます。

THE 虎牙道

 平均値9位、中央値7位のユニット。「城」のみで人数和14を獲得した円城寺道流さんに、奏碧タケルさん(星組)と同じ名前を持つ大河タケルくんが続いた形です。牙崎漣くんの「牙」はまず使われないだろうと思っていました。

F-LAGS

 平均値2位、中央値1位のユニット。正直九十九一希くんがこんなに大きい人数和を出すとは思っておらず、「希」の強さを実感。また、秋月涼くんが中央値を押し上げているのも心強いですね。兜大吾くんは「大」の字で人数和6を獲得。

Legenders

 平均値12位、中央値14位のユニット。特に北村想くんの人数和0は想定外でした。名前が平仮名の「そら」は現役タカラジェンヌに3名居るのですが、漢字表記となると字の選び方が難しいのかなと。葛之葉雨彦さんは「葉」のみならず「之」「雨」も使用字に入っておりユニット内最大の人数和に。

 

 

 

 いわゆる二次元のアイドルの氏名をタカラジェンヌの芸名として計算してみたところ、実在するアイドルよりも人数和の最大値・最小値の幅がともに広がりました。最大値はもっと大きくなるだろうと考えていたのですが、最小値がもっと小さくなるのは正直予想外でしたね。筆者の好きなジャンル2つで検証したので、違うタイトルのゲームだったり女性だったり、芸名必須の別業界だったりの名前で調べたらもっと面白い結果になりそうだなあと思います。

 というわけで、3回にわたる調査はこれにて完結です。

 

 読んでいただき、ありがとうございました!

 

※当記事に掲載している図表は予告なく修正・変更することがありますのでご注意ください。

2021年度版・好きなアイドルの名前がどれくらい現役タカラジェンヌに近いかを調べたい・前編<主にHiHi Jets>

当記事は2021年版です。2022年版をお探しの方は、以下の記事をご覧ください。

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 前回の記事では宝塚歌劇団の現役生徒の芸名に使われる字について調べ、それぞれの芸名に含まれる字を使っている延べ人数(以下「人数和」)を算出しました。
 このデータを用いて、筆者の好きな人たちの名前はタカラジェンヌだとどなたに近いのかを調べました。

※この記事から読まれた方はおそらく筆者が何をやっているのかよく分からなくなると思われますので、前回の記事に一度目を通していただけると良いかと存じます。※

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 今回調べたのは、筆者が応援しているジャニーズJr.内の5人組ユニット「HiHi Jets」。何を隠そうこのブログの最初の記事が「HiHi Jetsの5名を宝塚に組配属してみたい」なあたりに筆者の空想癖が現れていますが、最近メディアに出演している彼らに宝塚を見出すことがあるのです。例えば、「今夜はナゾトレ」(フジテレビ)や「イケドラ」(関西テレビ「土曜はナニする!?」内ミニドラマの4月放送分、特に第4話)に出ていた金髪の橋本涼くんはまるで若手男役みたいでしたし、「WiNK UP」(ワニブックス)2021年6月号66ページのセルフプロデュースソロショットの井上瑞稀くんに「群盗 -Die Räuber-」 (宙組・2019年)のポスターを思い出しました。

 そんなわけでHiHi Jetsの5名、そしてジャニーズJr. のなかでISLAND TVの50音順アーティストページからピックアップした7名について、現役タカラジェンヌの芸名に使われている字の一覧を用いて人数和を算出。さらにそれぞれの氏名がタカラジェンヌだと誰の人数和に近いのかを(筆者の独断で1~2名選んで)併記しました。

 人数和算出ルールを前回の記事で例に出した「佐々木ななお」という架空の人名に適用すると、
+++な×2+」 = 0+5+3+16×2+11 = 51
となります。出てこない文字はゼロ扱いです。

 ピックアップの7名は以下の通りです。

  • 織山尚大くん(理由:全文字がランクインしていたはず。)
  • 川﨑皇輝くん・川崎星輝くん(理由:兄弟で上位に来そうなので。「皇輝〇〇」「星輝◇◇」って芸名付けそうだし、実際に「星輝」姓のタカラジェンヌがいらっしゃいました。)
  • 川島如恵留さん(理由:単純に計算したい。「ジャニーズカウントダウンコンサート2019→2020」の録画を見返すたび、アクロバットを決めてから『We can do! We can go! いつもの』と歌い踊る如恵留さんの姿に「タカラジェンヌがいる……」と毎回思っています。あとSummerParadise2020の如恵留さん回は時々背景に大階段が見えましたし、今にして思えば虎組・忍組公演 川島如恵留 1Day Special LIVE 「Sincerely yours」*1って感じでした。)
  • 空応龍くん(理由:読みだけなら一番居そうなので。)
  • 千井野空翔くん(理由:文字数がある程度あれば上位に来るのかを検証できそうなので。)
  • 矢花黎くん(理由:真っ先に浮かびました。絶対に居るじゃん。)

 なお、当記事の「現役タカラジェンヌ」は公式生徒名鑑である「2021年度版 宝塚おとめ」(刊:宝塚クリエイティブアーツ)に顔写真付きで掲載されている計443名を指し、その後の組替えや退団は反映していません。

 

 

 

 

 前回にならい、集計前に予想を立てました。

予想

HiHi Jets

「斗」と「稀」は間違いなく多いので、1位は作間龍斗くん、2位は井上瑞稀くんと予想しました。1位・2位に髙橋優斗さんを入れなかったのは、旧字体新字体を分けて集計したためいわゆるはしご高の「髙」はランクインしていなかったはずだからです。龍斗くんの場合は「龍」だけでなく「間」も1名思い当たるので。
 猪狩蒼弥くんは「蒼」と「弥」が使われていたはずなのである程度の人数和は見込めます。フルネームで3文字しかないうえ「涼」しか使われていなさそうな橋本涼くんは上位に行かないのでは?

筆者がピックアップしたジャニーズJr. 7名

 現役タカラジェンヌの人数和は5文字の名前がトップ5に入っていたことと「花」の使用者数が結構多かったことを考え、1位は千井野空翔くん、2位は矢花黎くんと予想しました。川﨑兄弟の人数和の差は10程度かと思われます。

 

結果

HiHi Jetsの宝塚的人数和の一覧(多い順)

 早速ご覧ください。

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基本データ

 多い順に髙橋優斗さん、作間龍斗くん、井上瑞稀くん、橋本涼くん、猪狩蒼弥くん。人数和の最大値は20、最小値は4。平均値は12、中央値は11となりました。

傾向

「斗」と「稀」は確かに多いのですが、他の字の大小関係を読み違えた気がします。「優」>「間」+「龍」で、「涼」>「蒼」+「弥」なんですね。

 HiHiのなかで橋本涼くんと井上瑞稀くんは中性的な名前ですが、だからといって人数和の上位には行かないのが面白いところ。猪狩蒼弥くんの人数和4というと少なく感じますが、現役タカラジェンヌで唯一人数和4の月組娘役・摩耶裕さんの芸名の由来は永観堂法主様よりいただきました」(「2021年度版 宝塚おとめ」より引用)だそうで、仏閣に由緒ある芸名と並ぶ猪狩蒼弥は強いと感じました。

 実在人物の名前にifを提示するのは良くないと思いつつ書くと、もしも髙橋優斗さんがはしご高じゃない「高橋優斗」名義で活動していたら人数和22になっていましたし、優斗さんと作間龍斗くんが「斗」ではなく「翔」のように異なる字を用いていたら人数和は少なくとも3下がっていました。現役タカラジェンヌが「と」と読める字を芸名に使うときに「人」「都」「翔」より「斗」を選びがちな現象の理由はいつか解明したいです。

 それにしても、苗字に含まれる字がほぼ使われていなくてもある程度の人数和を叩き出すHiHi結構すごくないですか?個人的には、瑞稀くんの真ん中力がさりげなくここでも発揮されていて驚きました。

 

筆者がピックアップしたジャニーズJr. 7名の宝塚式人数和の一覧(多い順)

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基本データ

 多い順に矢花黎くん、千井野空翔くん、川﨑星輝くん、川﨑皇輝くん、織山尚大くん、空応龍くん、川島如恵留さん。最大値は32、最小値は1となりました。平均・最頻・中央値は算出していません。

傾向

 人数和の最大値は僅差で矢花黎くん。黎くんのすごいところは苗字を含む姓名3文字全てが使われていることのみならず、現役タカラジェンヌの人数和の最頻値でもある32を記録したことです。公演ポスターに載っている出演者一覧にこっそり混ぜてもきっと違和感はないことでしょう。

 千井野空翔くんの人数和30に該当するタカラジェンヌは4名ですが晴音アキさん・詩ちづるさん(月組)、夢妃杏瑠さん(星組)、潤花さん(宙組)という現役トップ娘役からエトワール経験者さらには阪急ポスター抜擢の新進娘役まで筆者的にスゴツヨ*2 娘役揃いなので、空翔くんはどんなアイドルなのだろうと筆者は勝手に思いを馳せています。プロフィール一覧から名前を選んだだけの分際ですみません。

 川﨑兄弟は弟の星輝くんが兄の皇輝くんの人数和の2倍となり、差は15。どちらも現役の姉妹タカラジェンヌは14組(うち双子3組)いて、川﨑兄弟と同じく人数和2倍に白雪さち花さん(月組)・珀斗星来さん(花組)姉妹、差15に水音志保さん(宙組)・千早真央さん(雪組)姉妹という組み合わせがあります。

 織山尚大くんは「大」が最多の6人、空応龍くんは「空」でそれを上回る7人でしたが、他の文字の使用状況でわずかに差がつきました。ISLAND TVに応龍くん自らアップロードした名前の由来紹介動画を拝見したことがあるのですが由来は中国神話だそうで。他のアイドルの皆さんにももっと気軽に名前の由来を紹介してほしいなあと思った次第です。あまり関係ない話をすると、今年度の「宝塚おとめ」の夢奈瑠音さん(月組男役)の映りが少し尚大くんに似ている気がしました。容姿そのものが似ているかというとそうでもないので謎。
https://j-island.net/movie/play/id/4851 ← 空応龍くんが名前について自己紹介している動画[2021-06-01追記:当記事公開と同日に削除されました。]
https://www.youtube.com/watch?v=Xa45CMmY8gY ← 踊っている姿に突然尚大くんを思い出した夢奈さんの動画 (3:26~中央で踊っている黄金の衣装の男役です。今年上演された舞台のプロモーション映像。)

 川島如恵留さんは「河」ではなく「川」、「惠」ではなく「恵」、といった具合に現役タカラジェンヌがあまり選んでいない字で名前が構成されています。如恵留さん自身があまりにタカラジェンヌすぎて名前までタカラジェンヌだともはやタカラジェンヌだからでしょうか(?)。

 

 

 実在するアイドルの皆さんの氏名をタカラジェンヌの芸名として計算してみたところ、予想と異なる結果がいくつも出ました。姓名の文字数が少なくても、名前だけでなく苗字で人数和を積み上げられると氏名のタカラジェンヌ度がぐっと増す印象はありますが、現実的にはなかなか難しいですね。

 ならば、いわゆる二次元のアイドルだったらどうでしょうか?

 というわけで、検証はまだ続きます。次回をお楽しみに。

 

読んでいただき、ありがとうございました!

 

※当記事に掲載している図表は予告なく修正・変更することがありますのでご注意ください。

*1:実際に宝塚歌劇団では、昨年秋以降のディナーショーやミュージックサロンなどの公演を無観客ライブ配信という形に変更し「1Day(複数日開催の場合は『〇Days』) Speciall LIVE」として上演していました。

*2:すごくて強いこと。もとは宝塚歌劇団の演目「王家に捧ぐ歌」に登場する楽曲『エジプトは強い』の愛称で、あまりに単純すぎる歌詞の衝撃は2003年の初演から語り継がれていました。特に初演の映像は、よく分かりませんが見ると元気が出ます。

2021年度版・現役タカラジェンヌの芸名によく使われる字について調べたい

当記事は2021年版です。2022年版をお探しの方は、以下の記事をご覧ください。

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 変わった趣味だと思うのですが、筆者は人の名前をひたすら眺めることが好きです。
 特に宝塚歌劇団については全員が芸名を付けるため、名前全体に込めた思いを推察したり、夢に溢れた音の響きや字のバランスを楽しんだりできるのが大きな魅力だと常々思っています。
 というわけで、一度はやってみたいと思っていたタカラジェンヌの芸名統計に挑戦しました。

 

「2021年度版 宝塚おとめ」(刊:宝塚クリエイティブアーツ)に顔写真付きで掲載されている宝塚歌劇団の現役生徒の芸名に使われている全ての文字(平仮名・片仮名・漢字)をMicrosoft Excelにて集計し、使っている生徒数の多い字を順に並べた表を作成しました。さらにこの表をもとに、芸名に含まれる字を使っている延べ人数(以下「人数和」)が多い生徒を順に並べた表も作成しました。

 仮に「佐々木ななお」という架空の人名を例に挙げてみると、の5文字にそれぞれ1人分ずつ数えた後、人数和を算出する際に「+++な×2+」というふうに通算使用人数を足していくことになります。同じ字が2回登場した場合に人数和の時だけ二重に集計する理由は、「佐々木ななお」と「佐々木なお」のように1文字の有無で印象が変わることがあるためです。「々」のような踊り字や「ょ」のような拗音、「眞」と「真」のような旧字体新字体は異なる字として集計します。要するに、字の種類と出現回数だけで判定しています。

 併記してある画数は各種漢字・漢和辞典を、平仮名の画数は統一概念がないので幼児教育用資料をもとにしました。参考資料などは記事の最後にまとめて記載します。集計ミスがないか確認したのですが、何かしらのミスがあったりお見苦しい図表になっていたりするかもしれませんのでご注意ください。
 なお所属組は「2021年度 宝塚おとめ」に準拠し、その後の組替えや退団は反映していません。

 

 

 

 せっかくなので集計前に予想を立ててみました。

予想

 使っている生徒数の多い字の1位は「美」、2位は「乃」、3位は「月」、4位は「花」、5位は「彩」としてそれらを軸にすると、梨乃さん(花組)、海乃美さん(月組)、名美希さん(雪組)、ゆりさん(星組)、月悠さん(宙組)はトップ5に入るのではないかと考えました。

 

結果

現役タカラジェンヌが芸名に使っている字の一覧(多い順)

 多少ぼやけていますが拡大もしくは画像のコピーで読めるかと思います。

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基本データ

「2021年度版 宝塚おとめ」に掲載されているタカラジェンヌ全443名で371種類の字が使われていました。1字当たりの使用人数の平均値は4.8、最頻値1、中央値2ですので、全体として使用頻度の高い字に固まっているわけではなさそうです。
 使用者数1位の字は「り」(48名)で、使用者の人数だけで例年の初舞台生の人数を超えています。次いで「美」(36名。漢字では最多)、「ら」「あ」(31名)、「花」(29名)、「乃」(28名)、「希」(27名)、「ゆ」「月」「真」(26名)というトップ10となりました。
 芸名に使われていそうな字を集計前にピックアップしておいたところ、下記の字は使われていませんでした(画数順)。

―(長音符)、マ、ユ、も、シ、上、女、弓、ふ、心、冬、広、氷、玄、玉、地、衣、夜、実、宙、直、怜、洋、神、恵、流、道、晶、絵、銀、耀
組ごとの傾向

 専科「美」(3/36)、花組「美」(11/36)と「か」(7/23)が多めな一方、「花」宙組が最多(9/29)で「華」星組が最多(8/25)なのが不思議なところです。
 月組「月」(7/26)よりも「蘭」(7/13)の占有率が高く意外でした。雪組は思ったより「彩」は少ない(5/18)ですが「愛」(7/21)と「み」(10/25)は多いです。星組「央」の占有率が高い(6/10)です。
 宙組「風」が多いのは本当(10/21)でしたし、「楓」「嵐」を芸名にもつ生徒も1名ずつ所属しているので風を集めまくっていますね。研1生は特に「乃」が多い(5/28)です。

 

現役タカラジェンヌの芸名の人数和の一覧(多い順)

 人数和についてはこのようになりました。簡単にいうと「人数和100を超える」=「自分と同じ字を芸名に使っている延べ人数が100人超え」ということです。
 これも多少ぼやけていますが拡大もしくは画像のコピーで読めるかと思います。

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基本データ

 人数和の最大値は147の華雅りりかさん(花組)、最小値は3の橘幸さん(雪組)。人数和の平均値は56.8、最頻値32、中央値56ですので、平均値と中央値の乖離が少ないことから人数和については特に極端な分布は示していないと考えられます。
 筆者がトップ5に入ると予想した5名の人数和と順位はそれぞれ、水乃ゆりさんが108(21位タイ)、海乃美月さんが107(26位)、美花梨乃さんが98(42位タイ)、彩名美希さんが83(83位タイ)、美月悠さんが67(153位タイ)でした。

傾向

 平仮名を使った芸名が上位を占めました。これは「2021年度版 宝塚おとめ」127ページのコラムにも書かれていますが、平仮名を使った芸名が現役タカラジェンヌの約半数を占めていることも大きいでしょう。個人的な意見としては、部分的に平仮名を入れて印象を柔らかくしたいとか、芸名がいくつか並んでいる場合に探しやすくなるとかそういった要素を含めて名付けしている可能性も少なからずあると考えています。
「ら」「り」含みが上位になるのは、「くらら」「うらら」「りり」など同じ字を連続させる名前がいくつもあることが大きい気がしますし、特に「ら」の連続は歌のような響きを持っていて歌劇らしさを与える名前に感じるのかもしれません。

 予想通りの結果とはならなかったのですが、それもまた一興でした。

 

 

 ところで、現役タカラジェンヌの芸名をある意味数値化できたということは、世の中の様々な名前がタカラジェンヌだと誰に近いのか算出する、という酔狂な試みも可能になったわけです。
 というわけで筆者自ら検証しました。
 そのために作成した使用字の一覧(画数ごと)を掲載しておきます。果たしてどうなったのでしょうか?次回をお楽しみに。

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 読んでいただき、ありがとうございました!

 

<参考資料>
2021年度版 宝塚おとめ(宝塚クリエイティブアーツ) ※情報源
例解学習漢字辞典第五版(小学館) ※筆者が小学生の時に使っていた漢字辞典
明解漢和辞典第百十七刷(三省堂) ※我が家にある最古の漢和辞典
ちびむすドリル(株式会社パディンハウス) [https://happylilac.net/hiraganahyo-kakizyun.htmlおよびhttps://happylilac.net/katakanahyo-kakizyun.html]

 

※当記事に掲載している図表は予告なく修正・変更することがありますのでご注意ください。

 

315プロダクションのアイドル46名を宝塚に組配属してみたい・3<Beit & FRAME>

 宝塚音楽学校(以下「音校」)の)合格発表が終わったタイミングで公開している、315プロ所属アイドル46名の空想組配属・第3弾です。
 第3弾はBeitFRAMEの2ユニット。1つの記事につき5~6名ずつになるよう、アイドルファイル順から少し変えてお送りします。諸注意については前回の記事と同じですが再掲。

 

※4~5年前の空想(年表形式)がベースになっています。筆がのって文章量が多い部分もあります。
 せっかくなのでトップになるならどんな感じになるかについても全員について考えました。相手役はこんな人が合いそう、みたいなことも書いておりますのでご注意ください。やって欲しい作品も考えましたが、具体的なタイトルはあまり挙げていません。同じユニットのメンバーは同じ時空にいる設定で、タカラジェンヌだったら互いにどんな関係になるかも書き添えました。
 配属の決め手に一貫性がない気がしてきたので、筆者の各組に対するイメージを書いておきます。なお、全員このイメージ通りに配属した訳ではありません。
 花組 → 正統派、ダンスが上手い、トップスターみんな顔が良い、男役も娘役もよく育つ
 月組 → チャレンジング、芝居が上手い、フレッシュと職人の共存、不思議な人事が発生しがち
 雪組 → 情感豊か、日本物に強い、しっとり優美で大人しい、小柄で端正な美形か超絶スタイルの持ち主がスターになる
 星組 → パッション、サービス精神旺盛、貴族から体育会系まで振れ幅が大きい、自組への愛着が強い
 宙組 → のびのび自由、コーラスに定評がある、都会的で大人っぽい、モデルみたいな長身がたくさんいる
 普段の記事は敬体(です・ます調)が多いのですが、このシリーズは基本的に常体です。過去に考えたアイドルの組配属空想記事に登場しなかった用語には脚注を付けました。

 

 

 それでは独断に基づく組配属、いってみよう。

 

 

Beit

鷹城恭二 → 宙組

  • 花組星組っぽいよね、と言われがちな宙組生。
  • 家を飛び出し自分の力で成功しようともがいてきたことを考えた結果、確立されたイメージが他ほど強くない新しい組で自分のスタイルを育てて欲しいと。宙組の大らかさというかのびのび感は、恭二くんに安心感をもたらすとともに自由と希望を与える環境に思えたのですよね。なんかこう、イーブイみたいな(?)。
  • 裕福な家庭に生まれバレエやピアノ、日本舞踊といった様々な習い事を経験するも宝塚歌劇はなかなか見せてもらえず、バレエ教室の友人に誘われて観劇し入団を決意する。
     1回目の受験のあと音校受験に特化したスクールを自分で探してそこに移り、親や周りの人間に受験を反対されながらレッスンに励んだ。高1修了1回目は不合格、高2修了2回目の受験で合格。初舞台は星組
  • 恵まれた体格と歌・ダンスの実力を持ち合わせていたが、若手の頃は実家が有名なことによる噂などに心を乱されたり自分の強みが分からなくなったりしながら悪戦苦闘する日々を送る。とはいえ研6で新公初主演し、最終的に2回主演。
  • バウ作品で組んだ娘役スター(のちの他組トップ娘役)のアドバイスをきっかけに表情や舞台の立ち姿に気を配るようになり、同時期にギラギラした役を立て続けに配されて人気に火が付く。
  • インタビューや取材の写真で私服が載るたび「なぜその服を選んだ」と話題になりがち。ポートレート*1の演出力はかなり向上したが、楽屋や稽古場へ出入りする時のファッションだけは相変わらずカジュアルスタイル。「RS★」ロゴの入ったTシャツやジャージもなんだかんだ稽古着に愛用しているので、稽古場映像で恭二くんが映るたび着てるかチェックするファンは多い。
  • 宙組生え抜きのまま育てたいけど、花組に行きそう。実力と誇りと自信を身に付けた御曹司とか、きっと花組は呼びたいじゃないですか(?)。配属は星組宙組で迷った。
  • 筆者の希望としてはトップになるのも宙組で、研15。相手役は途中で変わって、1人目が先代トップスターから引き継いだ上品な長身お姉さま系娘役で、2人目が学年の離れた新進気鋭の可愛くて強い系娘役。
     お披露目公演は日本物レビューと近世の海外を舞台にした英雄譚の、退団作はスーツ物とスパークリングなショーの二本立て。退団後はしばらくフリーランスで活動したのち意気投合した共演者が在籍する事務所に所属し、舞台と映像の両方で活動する。
  • 「〇二」って芸名の生徒はあまり見ない。

  

ピエール → 月組

  • ピエールくんのきらめきが下級生の放つそれに一番近い組だと思った。
  • 月組男役は下級生の頃から大役を任させるような何でも上手い職人タイプだけでなく、アイドルというか妖精的なキラキラを放つタイプが定期的に現れる印象がある。ピエールくんは後者。トップコンビをはじめ上級生に可愛がられながらのびのびと活躍するのが目に浮かぶ。
  • 海外出身で、歌や踊りの基礎教養は現地で身に付けた。来日前から宝塚歌劇団の存在を知っており、笑顔と幸せを届けることができる職業として憧れるように。身分の高い一族のため受験の意思を示した際には議論を呼んだが、最終的には一部の家族およびSPとともに来日。通信教育なども活用して日本語を勉強しながら、宝塚受験に特化したスクールではなく個人レッスンのみで学ぶ。中卒相当年齢1回目の受験で合格。初舞台は星組
  • 漫画から飛び出したような美少年らしい容姿は目を引き、本公演の役付きが良い形の抜擢を早くから受けて毎回メキメキ上達。また、学年が上がるにつれて役の質は美少年から美青年へと変化。来日前から変わらない目標である、故郷の人々に自らの舞台に立つ姿を届けて笑顔にすることを目指して活動を続ける。研4で新公初主演、最終的に3回主演する。
  • 海外の児童文学を原作にした作品でメインキャラクターを演じてほしい。イメージは【不思議の国へご案内】ピエール+*2、というかもはや「アリスの恋人」(2013年、月組)なのでは?やはりピエールくんは月組……。あと今後の作品で使われるか疑わしいような変わった衣装も着てほしい。月組は亀とかロブスターとかそういった衣装に定評があるので。
  • 日本語は猛勉強で身に付けたが、生徒が目撃した言い間違いは時々「歌劇」や「宝塚GRAPH」に載った*3。「えと文」の担当が巡ってきた際に心配する声も聞かれたが、ピエールくん自作の挿絵と等身大の日本語の文章を3か月間綴りきり、最終的にファンは感動した。
  • 組替えはせずにずっと月組月組じゃなければ星組だけど、いずれにせよ組替えはしない。
  • トップになるのも月組で、研11。相手役は人形みたいな可愛らしさとおてんばな面を併せ持った娘役。「ガラスのケースに入れて飾りたいコンビ」の別名が付くキラキラオーラ全開のトップコンビを筆頭に、フレッシュな月組と呼ばれる時代に。
     退団作は一組の男女が時代や国境を越えて何度も運命的に巡り会う壮大なラブストーリーと、おとぎ話をモチーフにした気品あふれ心躍るショーの二本立て。退団後はいったん帰国し、身分を公表して自国と日本の懸け橋として堂々と活動するように。
  • 外国籍の生徒は時々いるので問題ない。芸名には姓名がないといけないルールらしいので、何かしら苗字を付けるか完全に芸名でいくかの2択になる。

 

渡辺みのり → 花組

  • 組カラーのピンク色がこんなに似合う人は花組じゃないともったいない。
  • 前職が花屋ということもありそのまんますぎる気はしたが、考えれば考えるほど花組上級生に居そう感が増した。パリッとした黒燕尾で踊ってほしい。
  • 小学生の頃はテレビ放送を心待ちにする宝塚ファンで、親に頼み込んで少しだけバレエを習わせてもらっていた。色々あってバレエをやめ宝塚も観なくなってしまったが、10代後半になり今からでも宝塚を目指していいのかなと思い、アルバイトで貯めたお金でバレエを習い直す。
     経験の少ない歌唱はファン時代に見た舞台を参考に乗り切り、面接は宝塚に対する情熱と最終試験まで来られた幸せを伝えることに全力を尽くした。高卒1回目の受験で合格、初舞台は雪組
  • 隠れた歌うま男役だったがなかなかスポットライトが当たらないまま学年が上がる。その一方で、本人は宝塚の舞台に立つ喜びを毎日噛みしめていた。研7の最後の新公で初主演したことにより名前は知れたが、どちらかといえば脇で舞台を締めるポジションに移行しそうな役付きが続く。研10にして初のバウ主演、この作品が好評により翌年東上を果たし、風向きが変わり始める。
     穏やかでお茶目なイメージと裏腹にギャングや荒くれ者の役を演じると妙にリアルな仕上がりなので、ファンはずっと「なんで?」と思っている。
  • 他組の作品や生徒のチェックには余念がなく、タカラヅカスペシャルで初共演したスターに必ず声を掛けに行って「あの作品の〇〇さんの△△すごく良かったよ!」と褒めるのが恒例行事と化す。パーソナルブック*4のゲストに共演経験のない無名の下級生娘役を指名し、その娘役が数年後にある組のトップ娘役の座を射止めたことは伝説になった。
  • 組替えはせずずっと花組花組じゃなかったら月組。組替えするイメージは湧かないが、組替えする生徒は少ないのでもしそうなったら貴重な経験ができるとみのりさん本人は思いそう。
  • トップになるのも花組で、研14。相手役は花組生え抜きでヒロイン経験はあるがトップ娘役候補とは思われていなかった、歌と演技に秀でた娘役。芝居やショーで組んだことがあり、相性確認済の似た者同士コンビになる。たぶん植田景子先生が大劇場で1作書く。
     大劇場2作目は海外ミュージカルの日本初演、退団作品は現代劇のヒューマンラブコメディと都会的でダンサブルなレビューの二本立て。退団会見で退団理由を聞かれて、「できることならいつまでもいたいけど、終わりがあるから宝塚は美しいので」と答えそう。退団後は2作目の功績を引っ提げてミュージカル界をメインに活動し、主演が助演かに関わらずコンスタントに出演する。
  • 星組に「みのり」という名前の娘役がいる(91期生の音波みのりさんのこと)。あと、元ヤンを自称する元月組男役がいたような。

 

<Beitタカラジェンヌだった場合の関係>
・恭二くんピエールくんのトップ期間は被りそうだけど、みのりさんだけ接点が薄い。でもみのりさんTAKARAZUKA SKY STAGE *5冠番組持って現役のスターを呼んでトークしてそうなので、是非2人を呼んで接点を持ってほしい。

 

 

FRAME

握野英雄 → 花組

  • 花組に配属したら一番伸びそうな気がした。
  • 色香と孤高というイメージも個人的にはありますが、何より正統派でスタンダードな男役像のある組。そこに英雄さんの真面目さや優しさという持ち味が融合したら興味深いことになりそうだなと。
  • 中学生の頃に宙組(当時)が特別出演したテレビの音楽番組を見て、歌を通して誰かの心の支えになったり勇気付けたりできることに感動する。警察官という夢もある一方で、受験の意思を家族に伝えて部活動引退を機に歌とダンスを習い始める。受験は高2で最後にしてその後は警察官の採用試験勉強に専念するつもりだった。中卒1回目は不合格、高1修了2回目の受験で合格する。初舞台は星組
  • 強面なビジュアルから新公を含め敵側の役がほとんどで「悪役専科」と呼ばれたこともあったが、研5のバウ公演で愛する女性を守り抜いて命を落とす役を真っすぐに演じ注目される。研6で新公初主演、この1回のみ。新公学年を過ぎてからは主人公側も敵側もまわってくるようになる。
  • 正義感の強い好青年らしさ溢れる性格から、組内でも特に下級生に慕われる存在に。甘い物好きな一面や動物と戯れたりする様子がスカステで放送され、ギャップでファンを生み出した。
  • かっちりした衣装で主君に忠誠を誓っている役が来がち。イメージは【Best Game】握野 英雄+*6とか【霊館のメモリー】握野 英雄+*7とか。あと【B.N.M!】握野 英雄+*8はもはや一本物で見たことある気すらしてくる。
  • 組替えはせずにずっと花組。配属が宙組、または花組から宙組への異動もありそうだけど、どちらかといえば花組生え抜き。
  • トップになるのも花組で、研14。相手役は先代トップスターから引き継いだ、宙組出身の7期下。二番手時代から相性が良さそうとは言われていたが、優しい笑顔と歌が持ち味な者同士予想以上のコンビネーションを発揮する。互いにハートのある芝居ができたことから花組生の演技力が底上げされた。
     退団作は西欧を舞台にしたラブストーリーとクラシカルなショーの二本立て。「悪役専科」の別名が嘘のように真っ白な衣装でショーのフィナーレの階段降りをした。退団後はコンサートを中心に活動し、歌い続ける道を選ぶ。映像や舞台にも出演するが、初めて見た宝塚歌劇団に感動した時の思いは活動方針として貫く。
  • 「〇〇お」という芸名がそもそも少ない。あったとしても「央」か「緒」が止め字になって、「雄」はあまり選ばれない。

 

木村龍 → 星組

  • あるいは、「なんで星組じゃないの?」って思われている花組生。
  • ポジティブさが前面に出ているか、喋りがハキハキしたアイドルは星組と波長が合いそうだと考えた。あと不運にめげずに明るく振舞いながら努力を重ねている龍くんのような人って、星組ファンのかたもきっと好きなんじゃないかなと思う。
  • 小学生の時に母親の知り合いから貰ったチケットで全国ツアーを観劇。年に1回は東京宝塚劇場に連れて行ってもらうようになり、音楽学校合格を目指してバレエ教室にも通い始める。中卒1回目と高1修了2回目は不合格、高2修了3回目の受験で合格する。初舞台は宙組
  • マイクの調子が悪くなったり誰かのアクセサリーが飛んできてぶつかりそうになったりと舞台で度々アクシデントに見舞われ、幸か不幸か上級生やファンに顔と名前を覚えられる。試験*9においても直前にアクシデントが起きることが多く、実力の割に成績はあまり良くなかった。
     研4の新人公演(日本物)の出演場面で舞台装置トラブルが発生した際、数分間場をつないだことをきっかけに度胸と技量で注目されるように。研6で新公初主演し、最終的に2回主演する。その後は役付きが良くなり、若手男役集合場面にも入るように。なお新人公演の1件が宝塚時代最大級だったばかりに、その後のアクシデントはいい意味で目立たなくなった。
  • 青天*10が似合うと言われたことを機に、日本物の所作を自主的に勉強した。すると江戸時代を舞台にした作品のいなせな若者役で主演が決まり勉強の成果が発揮され、日本物との縁はその後も続くことになる。
  • 靴紐が切れたり服が破れたりボタンが取れたりすることが多い。龍くんのサインに描いてあるのと同じ形のドラゴンのワッペンを自作しお稽古バッグに付けていたところ、それを見た星組生から欲しいという声があがったので配布用に持ち歩くようになった。後に監修グッズを発売することになった際にも手描きのドラゴンがデザインされた。
  • たぶんどの組にいても「なんで星組じゃないの?」って思われている。組替えはしない。
  • トップになるのも星組で、研14。相手役は花組出身の、日本舞踊の名取で可憐な雰囲気と裏腹に声が大きくて溌剌とした娘役。しっとりもギラギラもできるコンビとなる。プレお披露目では火消しを演じ、大劇場では一本物、スーツ物、戦国物と続く。退団公演はオリジナルの貴族物と芝居仕立てのショーの二本立て。これをしっかりものにして、雪組から組替えしてトップ期間を支えた二番手男役にバトンタッチした。退団後は映像と舞台の両方で活動し、宝塚時代にできなかった一日消防署長も務めた。
  • 「龍」は苗字でも名前でもいけそうだし、実際に苗字にしたトップスターがいた(元月組トップスターの龍真咲さん)。

 

信玄誠司 → 花組

  • Dance値が高いからダンスの花組、というのもある。
  • 花組は男役のコンビが定期的に人気になる組で(ヤンミキ*11、オサアサ*12など)、誠司さんにもその手の資質がありそうな気がした。紅井朱雀くん(神速一魂)の時は「花組なら若い女性相手に挙動不審になるのを克服できそう」と書いたが、誠司さんの場合、娘役と組んで緊張しなくなっても作品としてハマるのは男の友情物が中心になるのが何となく想像できる。
  • 体育大学への進学が決まっていたが、音校受験を故障で断念した高校の友人の頼みで受験することに。体を動かすのは好きだったが観劇したことはなく、受験の前の2か月だけ受験スクールの特別講習を受けた。初観劇は1次試験合格後。最終試験合格を知り自分のことのように喜ぶ友人を見て入学を決断した。高卒1回目の受験で合格。初舞台は雪組。芸名には受験のきっかけをくれた友人の名前を1文字入れた。
  • パワーあふれるダンスとがっしりした体格から発する渋ボイスで目立つ存在となる。研6で新人公演初ダブル主演(宝塚で第1部、東京で第2部)。最終的にはダブル1回、単独1回主演する。
  • 研8あたりから1期下の男役とよく組むようになり、コンビで愛称を付けられて活躍する。その1期下の男役は誠司さんのトップお披露目作で二番手になり、次の公演で月組に組替えして引き続き二番手のちトップスターになった。
  • ガタイの良さから将軍や騎士の役が多い一方で、愛した人の忘れ形見を育てるシングルファザーもはまり役となった。個人的にはどの劇場でもいいのでバイクかバギーに乗って舞台に登場してほしいし、サングラス掛けて大きな銃を構えて欲しい。現代の日本でこれが全部似合うのは石原軍団か珠城りょうさん*13か信玄誠司さんの三択。
     というか「BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-」(2018年、月組)の珠城さんのスチールの髪型が大体誠司さんなので、ご存じないかたは一度ご覧いただきたい。
  • 組替えはせずにずっと花組
  • トップになるのも花組で、研13。相手役は三拍子揃った実力のある、エネルギッシュでサバサバした性格の娘役。がっつり組んだことがなかったため心配された相性は舞台でもオフでも意外と問題なく、「親方とおかみさん」という宝塚らしからぬ関係に例えられるトップコンビになるし、なんだかんだで「相手役の最大の功績は誠司さんが恋愛物できるようになったことだよね」と言われるようになる。
     大劇場2作目は日本男児の勇壮さに焦点をあてた日本物レビュー。退団作はハードボイルドで男の美学と色香漂うスーツ物と、いわゆるロマンチックレビューの二本立て。退団後はいったん完全に表舞台を去り故郷で暮らすも、周囲の声に応えて芸能界にも復帰。時々東京に行く程度のマイペースな活動をしていたが、アクション映画出演をきっかけに第二のブレイクを果たし、本人も予想だにしなかったハリウッド映画出演という展開になったらめちゃくちゃ面白いなあと思った。
  • 「〇〇じ」は夢路とか雪路とかそういう形でなら芸名としてはありそうだが、「せいじ」は見たことがない。

 

<FRAMEタカラジェンヌだった場合の関係>
・英雄さんと誠司さんが花組の先輩後輩関係になるわけだけれど、英雄さんが新公で誠司さんの役を演じることはなく、誠司さんの先代トップの影響を受けそう。この際だし龍くんがコーラス要員のひとりとして呼ばれてタカラヅカスペシャルで共演してほしい。

 

 

 こんな感じになりました。Dance値が高いと花組に入れたくなる傾向があります。ただし今回の2ユニットはDance値以外の部分が理由で花組に偏った気がしています。
 ここまではほとんど組替えしていませんが、この後は組替えがだんだん増えていきます。

 次回はそしてもふもふえんの2ユニットを予定しています。楽しんでいただけた方は是非ともよろしくお願いします。

 

 読んでいただきありがとうございました!

 

記事作成にあたっては、「宝塚語辞典」(著:春原弥生、刊:誠文堂新光社 )、「波瀾爆笑!?わが人生 I」「II」「III」(刊:宝塚クリエイティブアーツ)および「宝塚アーカイブ | 舞台・演劇用語 | シアターリーグ」(http://www.moon-light.ne.jp/termi-nology/takarazuka/)を参考としました。

*1:宝塚歌劇団公式月刊誌「歌劇」の巻頭に掲載されるスターのカラーポートレートは、基本的にセルフプロデュース。

*2:2020年9月20日~28日にSideM LIVE ON ST@GE!で開催された期間限定イベント「香りのWonder land~秘密のお誘い~」の限定ガシャSR+。

*3:実際にあったエピソードで、67期生で日系メキシコ人2世の幸風イレネさんのwikipedia記事を参考にした。

*4:生徒個人のミニ写真集。ロケ・スタジオ撮影や対談に他の生徒やOGを呼ぶことがある。現在は「ファーストフォトブック」に名前を変えて発行されている。

*5:実際の公演の映像や生徒が出演した番組など、歌劇団に関する番組だけを放送するCSチャンネル。略して「スカステ」。

*6:2019年8月8日~19日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「Best Game2~命運を賭けるトリガー~」のランキング上位報酬R+。

*7:2020年7月6日~13日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「最恐幻怪譚~霊館のメモリー~」のランキング上位報酬R+。

*8:2019年2月28日~3月8日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「BRAND NEW ME!~新たな自分との出会い~」の限定ガシャR+。

*9:入団後も研1、研3、研5に試験がある。成績は香盤順だったり、生徒名鑑「宝塚おとめ」の掲載順だったりに反映される。

*10:日本物に登場する、月代の部分が青くなっている鬘。最近の本公演でいうと2019年の「壬生義士伝」で登場した。

*11:安寿ミラさんと真矢みきさんのコンビ。

*12:春野寿美礼さんと瀬奈じゅんさんのコンビ。

*13:月組トップスター・珠城りょうさんはバウ公演でサイドカー付きのバイクに乗ったり、サングラス掛けて大羽根背負って大階段を下りたりした。

315プロダクションのアイドル46名を宝塚に組配属してみたい・2<Altessimo & W & 神速一魂>

 宝塚音楽学校(以下「音校」)の)合格発表が終わったタイミングで公開している、315プロ所属アイドル46名の空想組配属・第2弾です。
 第2弾はAltissimoWそして神速一魂の3ユニット。1つの記事につき5~6名ずつになるよう、アイドルファイル順から少し変えてお送りします。諸注意については前回の記事と同じですが再掲。

 

※4~5年前の空想(年表形式)がベースになっています。筆がのって文章量が多い部分もあります。
 せっかくなのでトップになるならどんな感じになるかについても全員について考えました。相手役はこんな人が合いそう、みたいなことも書いておりますのでご注意ください。やって欲しい作品も考えましたが、具体的なタイトルはあまり挙げていません。同じユニットのメンバーは同じ時空にいる設定で、タカラジェンヌだったら互いにどんな関係になるかも書き添えました。
 配属の決め手に一貫性がない気がしてきたので、筆者の各組に対するイメージを書いておきます。なお、全員このイメージ通りに配属した訳ではありません。
 花組 → 正統派、ダンスが上手い、トップスターみんな顔が良い、男役も娘役もよく育つ
 月組 → チャレンジング、芝居が上手い、フレッシュと職人の共存、不思議な人事が発生しがち
 雪組 → 情感豊か、日本物に強い、しっとり優美で大人しい、小柄で端正な美形か超絶スタイルの持ち主がスターになる
 星組 → パッション、サービス精神旺盛、貴族から体育会系まで振れ幅が大きい、自組への愛着が強い
 宙組 → のびのび自由、コーラスに定評がある、都会的で大人っぽい、モデルみたいな長身がたくさんいる
 普段の記事は敬体(です・ます調)が多いのですが、このシリーズは基本的に常体です。過去に考えたアイドルの組配属空想記事に登場しなかった用語には脚注を付けました。

 

 

 それでは独断に基づく組配属、いってみよう。

 

 

Altessimo

都築圭 → 宙組

  • 神秘的で謎めいた雰囲気のある人なので、宙が一番合う気がした。
  • 圭さんのマイペースさができる限り乱されないまま生きていけそうな環境を考えたところ、ここがベターかなと。そして私服は紫色が基調の印象があり、それに引っ張られた可能性はある。
  • 幼少期をドイツで過ごしたのち帰国、音楽の専門教育を受けながらもどこか手応えのない学生時代を送っていたところ、「頑張っている人の姿を見てみたいから」という理由で突然受験し一発合格。芸大進学を視野に入れて芸術系の高校に通っていたと思われる*1。音校時代もピアノおよび声楽の科目は常に首席。初舞台は月組
  • どの公演でも見せ場を作られる歌のスペシャリスト。なんなら初舞台公演か組回り*2でいきなりソロで歌う場面をもらっていた。ほとんどの新公でも歌の上手いスターや専科*3の生徒が本役で、新公卒業前から専科異動の噂がたびたび流れる。宝塚巴里祭*4にも何度か参加し、下級生の頃から様々なジャンルを歌うことになった経験が、自らの心を動かして表現を届ける姿勢を育むことにつながった。研5で新公初主演し、最終的に2回主演する。
  • ヴァンパイア物で主演し、あまりの違和感のなさで本当に不老不死なんじゃないかと秘かに囁かれるようになる。
  • 基本的に組替えしない。もしも4組時代*5に初舞台を踏んでいたならば配属先は月組
  • トップになるのも宙組で、研15。相手役は得意分野が真逆の凄腕ダンサーだったりすると面白い気がする。圭さんの歌に合わせて相手役が踊る場面とかあったら良いなと。このコンビの真骨頂って呼ばれそう。退団作ではスタッフ陣と相談し自作曲を1曲入れて話題になる。退団後は入団前の経歴を活かし、充電期間を経て音楽家としての活動を始める。歌劇団にも楽曲提供する。
  • タカラジェンヌに「けい」は時々見られる名前だけど、「圭」はあまりないかもしれない。

 

神楽麗 → 雪組

  • とにかく雪組って感じしませんか?
  • 比較的小柄で中性的な容姿と高いVocal値*6が、古き良き雪組男役らしさを感じさせる。
  • 音楽一家に生まれ幼い頃からヴァイオリンを習い、音大の付属校に通っていた。両親の知り合いのつてで宝塚歌劇を観るも、興味を持ったのは演者ではなく舞台で生演奏するオーケストラ。1回だけでいいからと受験を勧められ、音楽以外の下準備をほとんどしないままに受験した。中卒1回目の受験で合格、初舞台は雪組
  • 下級生時代から注目されて、研4での新公初主演は王子の役。最終的に3回主演する。コンサート形式のバウ作品でもW主演。貴公子然りとした白い役が多かったが徐々に異なるタイプの役が舞い込むようになり、演技に関して毎公演壁にぶつかりながら破っていく。
  • 音楽学校入学後もヴァイオリンの練習を続け、実際の公演でヴァイオリニストを演じた時は舞台上で実際に演奏した。そしてファンの観劇レポの多くで「今日からオーケストラに入ってほしいくらい上手だった」と絶賛された。
  • 組替えはせずずっと雪組。雪じゃない場合が想像できないが、他に挙げるとすれば月組かも。
  • トップになるのも雪組で、研13。相手役は小柄な娘役で三拍子揃っているが特に歌声は「鈴を転がすような声」と言われ、トップコンビのデュエット歌唱は耳が幸せになると評判。退団作は意外と日本物で、身分違いの美しい悲恋ものと大胆で華やかなレビューの二本立て。退団後はディナーショーやコンサートから始めて1年くらいかけて舞台復帰し、比較的小規模な芸能事務所で堅実に活動を展開する。315プロの麗くんの履歴書と同じ志望理由を信条としてほしい。
  • 「れい」は男役娘役ともによく見られるけど、「麗」はあまりないかもしれない。改めて見ると歌劇団の生徒としてもすごい名前。できれば芸名に「神」も「麗」も入れて欲しい。

 

<Altessimoタカラジェンヌだった場合の関係>
・ひょっとすると在籍期間が被らないかもしれない。しかし、OG出演イベントで初めて聞いた麗くんの歌に心を動かされた圭さん主導で音楽ユニットを結成、みたいなifのAltessimoルートはアリだと思う。

 

 

W

蒼井悠介 → 星組

  • 運動神経抜群の元気キャラは星組需要が高い気がする。
  • Dance値*7が高くて花組でもいいかなと思ったけど、細かいことは気にしない明るい無邪気さが一番マッチしそうだと思って星組に。
  • サッカークラブの下部組織に在籍していたが、小学校の友達がきっかけで宝塚歌劇を知りどうしても入りたくなる。親やコーチに受験宣言し、下部組織を退団して歌とダンスのレッスンに通う。高1修了1回目は不合格、高2修了2回目の受験で合格する。音校時代は体を動かす科目なら何でも来い状態。初舞台は花組
  • 小さめの体躯や癖のあるハスキーな声で目立つ存在になり、早くから抜擢。研3で新公初主演し、最終的に4回主演する。バウ主演も新公学年(入団7年目まで)のうちに経験する。新公卒業後もどんどん出世するかと思われたが、学年の近い男役が組替えしてきてお預けに。ただ歌って踊って自分が楽しいだけではいけないことに改めて気付く。
  • アラビアンファンタジー作品で空飛んでほしい。イメージは【夜空の案内人】蒼井悠介+*8。あとパレードで肩に羽根付けて階段降りしてほしい。イメージは【5th Anniversary】蒼井悠介+*9
  • 10年に一度開催される宝塚大運動会では組対抗リレーのアンカーを務め、星組の優勝に貢献した。その一方で綱引きで肋骨にひびが入った*10
  • 組替えはせずにずっと星組星組じゃないとしたら花組だけど、いずれにせよ組替えはしない。
  • トップになるのも星組で、研11。相手役は悠介くんの東上初主演作品のヒロインで、身長差はあまりなくリフト*11に乗るのが上手い、踊りが軽やかな可愛い系の星組生え抜き娘役。悠介くんの持ち味にあてられ、エネルギッシュで元気さが特徴の「熱い星組」時代が築かれることになる。
     退団1作前は一本物のアクションミュージカルで、組子1人1人への的確な当て書きにより再演不可能作品としてある意味伝説になる。退団作はスーツ物と優雅なレビューの二本立てという意外な組み合わせ。退団後はすぐ芸能界へ進出し、映像でも舞台でも女性役として違和感なく出演できる身長の若い元トップスターという貴重な存在になる。
  • 「蒼井」姓の芸名は実際にあった。

 

蒼井享介 → 月組

  • 享介くんの若さと冷静さは月組で見てみたい。
  • 群衆芝居に代表されるように個人の創意工夫と全体のバランスが取れている組だと思うので、自分で考えることが好きな享介くんにとってやりがいがあるのでは。
  • 悠介くんの宝塚受験宣言を聞き、お目付け役に自ら立候補して一緒に歌とダンスのレッスンに通い始める。だんだんと宝塚歌劇を好きになり、1回目の受験で不合格だったときは周りにこそ悟らせなかったが誰よりも悔しがった。高1修了1回目は不合格、高2修了2回目の受験で合格した。初舞台は花組
  • 組内男役事情と自らの実力を分析し、ダンスと演技を得意分野として押し出す。前後の学年の男役に路線候補がいたこともあり、研7で新公初主演。最後の新公では男役スターが扮する女役を演じた。
  • 新公卒業後は組内事情も相まって役付きがあまり上がらず、退団が頭をよぎるたびに受験生の頃からの悔しい経験を思い出して踏みとどまり、築き上げてきたいい子イメージを思い切って裏切り大胆不敵さを演出する作戦に出る。そこからブレイク。二番手期間は4年以上あった。なお、研9から研11の時期は役名こそあれどその他大勢の役や女役が回ってきて一番きつかった、と後に本人がインタビューで明かすことになる。
  • とてつもない長台詞のある役を演じて客席から拍手を浴びて欲しい。イメージは【エージェント】蒼井享介+*12。この享介くん、髪のハネ具合を調整すれば男役群舞にも出られそう。
  • 意外と苦労して上り詰めるタイプだと思う。それで、悠介くんが退団して本当にひとりになった時その苦労が活きることになると、個人的にすごく好きな展開。
  • 組替えはせずにずっと月組。でも途中で花組に行きそうな感じもちょっとある。
  • トップになるのも月組で、研15。相手役は宙組星組を経験してきたクール系のツンとした美女で、実力もあるが背の低さゆえに他の男役と頭身バランスが合わず、享介くんの相手役として組替えしてきた。役幅を互いに広げ合うコンビとなり、高速リフトにも定評あり。
     退団作はミステリー要素ありの恋愛物と爽快でハイテンションなショーの二本立てで、高低差がキーンとなることでも話題になる。退団後はちょっと充電してから映像メインで活動。
  • 「〇〇すけ」という名前の生徒は見たことがない。

 

<Wタカラジェンヌだった場合の関係>
・この場合ももちろん双子で、音楽学校合格も一緒、初舞台も当然一緒。高校に行かなければ音校を受験させない、と親に言われていたので高校受験は必死に頑張った。ただスターとして歩んだ道のりは結構違う。研7あたりからタカラヅカスペシャ*13で毎年共演する。

  

 

神速一魂

紅井朱雀 → 花組

  • 赤が似合う硬派さに花組性を見出した。
  • 激しい熱さや真っすぐな元気さを考えると星組向きなのだろうけど、ダンスの花組で育てたい気持ちが勝った。若い女性相手に挙動不審になってしまうところも、「娘役」を極めた花組娘役に囲まれた環境ならば克服できるのでは、という担当心もある。
  • 両親ともにプロレスラーで、練習場で1日中遊んでいたため運動神経と柔軟性が鍛えられた。高校に入ったものの勉強は苦手だったため、家族ぐるみの思いつきで願書を送る。体育の先生がバレエの、音楽の先生が声楽の経験者だったためそれから毎日放課後に練習に付き合ってもらえたが、2次試験直前まで実際の舞台を見たことがないまま受験に臨んだ。高1修了1回目の受験で合格。初舞台は星組
  • 男気溢れる風貌から繰り出される豪快なダンスが特徴だが娘役を相手にすると委縮するという弱点に直面。そのウブっぽさとのギャップが上級生娘役にうけて、組内で可愛がられるように。研6で新公初主演、この1回のみ。
  • 当時の花組は中性的な男役が多く、個性が被らない朱雀は芝居でも重用されるように。ニンに合わない役もしっかりできるようになった頃には立派なスターに。
  • 音校入試の面接と合格発表後のインタビューで「正義感のある男役になりたい」と語り*14その希望は義賊が主人公のアクション物に主演という形である意味叶うことになる。あと、和要素のある洋物ショーに出演してほしい。【爆炎の益荒男】紅井朱雀+*15は「宝塚幻想曲」(2015年、花組)のショーで和太鼓叩くメンバーに入ってそう。そして潔い開襟に定評あり(【サインライト】紅井朱雀*16の影響)。
  • 組替えはせずにずっと花組。ただ星組への組替え、もしくは星組配属からの花組組替えというのもありかも。
  • トップになるのも花組で、研15。相手役は雪組出身でいわゆる古典的な持ち味の可憐な優等生。相手役の組替え直後に恋人役を演じた時は微妙な距離感だったが、男役芸と娘役芸が互いに引き立て合い顔の造作や骨格といったビジュアルもマッチしたコンビとして評価されるように。正直任期は長くないと思うけど、燃えて燃えて燃えまくった分本人もファンも充実度の高いトップ期間を送りそう。
     退団作は青年漫画原作の立身出世物の芝居と、退団公演らしい盛りだくさんなショーの二本立て。退団後は男役時代そのままの熱血っぷりを舞台中心に発揮し、豪快なダンスをたびたび披露する。
  • 芸名候補として提出しても案外通りそうかもしれない。

 

黒野玄武 → 宙組

  • クールでスマートな持ち味が宙組らしいかなと。
  • どの組でもやっていけそうですが、歌劇団史上最大級の長身で弱点のない*17実力派の優等生として、期待を背負って配属されるのが想像できる。
  • 天涯孤独の身となったあと優しい養父母のもとで育ち、中学3年生の修学旅行で宝塚歌劇を鑑賞。図書館で借りたバレエや声楽の専門書を用いて独学に励み、音校受験の許可を得る。受験スクールは経験しなかったが音校での生活はハードさより授業の楽しさが勝り、成績も身長も伸び続け最終成績は男役首席。中卒1回目の受験で合格。初舞台は花組
  • 組配属1作目の新公から役が付き、その後も若手路線から組長・専科まで幅広い役の経験を積む。研5で新公初主演し、最終的に3回主演。未来のトップスター候補生として男役四番手の地位を確立する。背のバランスからロケットはだいたい端だったが、ロケットは早々に卒業した。
  • 一方で能力の高さが仇となり各作品で組む出演者の芸風に無意識に合わせてしまい玄武くん個人の印象が残らない、とバウ主演作に出演した専科生に指摘される。入団したての頃はウィンクが苦手だったが、3年かけて克服した*18
  • 参謀や軍師の役には定評がある。中国物で主演する。イメージは【美周郎の知略】黒野 玄武+*19【氷刃の警部】黒野 玄武+*20【友情と絆をこの手に】黒野 玄武+*21を見るにSF作品や奇抜な衣装も似合う気がするので、宝塚歌劇団の演出家だと谷貴矢先生の琴線に触れそう。
  • 組替えはせずにずっと宙組だけど、花組の玄武くんはちょっと見てみたい。
  • トップになるのも宙組で、研14。相手役は歌もダンスも得意ではないが容姿端麗で黒が似合う美女。大劇場お披露目の三本立て公演から相手の持ち味を前面に引き出す玄武くんの長所がプラスに働き、相手役は玄武くんの高い能力で、玄武くんは相手役の数字で評価できない魅力で補われるwin-winの関係に。相手役演じる美しく妖艶な君主と玄武くん演じる怜悧で野心的な補佐官の愛憎入り混じる半生を描いた大作の芝居は双方の当たり役になる。
     退団作は現代物の芝居と世界の神話が題材のショーの二本立てで、中国神話の玄武も登場。退団後は舞台や映像、主演助演を問わず求められた仕事はあまねく受け、長身を活かし海外のファッションショーにも進出する。
  • 芸名候補として提出しても通りそうだけど、玄武くんは漢字四文字の芸名を作ってほしい。個人的に使ってほしい漢字は黒いという意味がある「黎」で、実際に使っている生徒としては雪組の蒼波黎也さんがいる。

 

<神速一魂がタカラジェンヌだった場合の関係>
・玄武くんが京都から横浜へ引っ越さないルートっぽいし、初舞台も配属組も違う学年差2の関係なので接点が生まれない。タカスペきっかけで仲良くなって「歌劇」か「宝塚GRAPH」で対談するのもありだけど、歌劇団に関係ないところで偶然出会って意気投合してくれたら熱い展開だと思う。拝賀式*22で会ったら必ず写真撮って欲しい。

 

 こんな感じになりました。2人組の3ユニットがそれぞれ異なる関係性に行き付いて、我ながら興味深かったです。

 次回はBeitそしてFRAMEの2ユニットを予定しています。楽しんでいただけた方は是非ともよろしくお願いします。

 

 読んでいただきありがとうございました!

 

記事作成にあたっては、「宝塚語辞典」(著:春原弥生、刊:誠文堂新光社 )、「波瀾爆笑!?わが人生 I」「II」「III」(刊:宝塚クリエイティブアーツ)および「宝塚アーカイブ | 舞台・演劇用語 | シアターリーグ」(http://www.moon-light.ne.jp/termi-nology/takarazuka/)を参考としました。

*1:圭さんはドイツで現地の教育を受けながら受験していそうだと考えていたが、宝塚音楽学校の募集要項を確認したところ、受験時に中学卒業、高等学校在学中もしくは卒業、あるいは大学入学資格のある専修学校の高等課程在学中でなければいけないことが分かり路線変更。音楽・芸術を学べる専修学校の高等課程についてもいくつかホームページを見てみたが、しっくりこなかった。

*2:初舞台の後から組配属までの間、研1生がいくつかの班に分かれて異なる組の公演に出演すること。組回りしない期もある。

*3:特定の組に所属せず、各組の公演に特別出演する生徒たちの総称。ベテランの生徒が大半だが、時代によりその在り方は結構変わる。

*4:毎年7月に開催される、パリにちなんだ楽曲を集めたディナーショー形式のイベント。

*5:1998年の宙組発足まで約50年間は花・月・雪・星の4組体制だった。

*6:アイドルマスターSideMにおいて、アイドルの歌唱力を示す値。

*7:アイドルマスターSideMにおいて、アイドルのダンスの巧みさを示す値。

*8:2018年10月31日~11月7日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「アラビアンナイトパーク」のランキング上位報酬SR+。

*9:2019年7月12日~22日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「5th Anniversary Live ~高みを目指して~」のランキング上位報酬R+。

*10:80周年の大運動会において当時の雪組トップスターの一路真輝さんが実際に経験したエピソード。

*11:男役が娘役を持ち上げて踊ること。

*12:2020年3月31日~4月10日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「シャドウ・ナイン」のランキング上位報酬R+。

*13:東京公演に出演する組以外のスターたちが年末に勢揃いして行う祭典。略して「タカスペ」。

*14:第74期生の汐風幸さんが「正統派」と「正義感」を言い間違えたエピソードを参考にした。

*15:2015年7月8日~15日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「風雅演舞祭」のランキング報酬SR+。

*16:2014年9月30日~10月9日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「サインライトイルミネーション」のランキング上位報酬R。初期のカードではあるが上半身裸にサラシはSideMにおけるアイドルの肌露出面積としてかなり大きい部類である。

*17:玄武くんはSideMで唯一Vocal=Dance=Visualのステータス配分。

*18:2015年のサービス再開時からウィンクできるようになった2018年のバレンタインイベントまでの年数を参考に設定。

*19:2017年3月16日~24日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「三国瞬星録~神彩英抜の軍師~」の限定ガシャSR+。

*20:2016年6月24日~30日にモバゲー版SideMで開催された期間限定イベント「すまいる頂戴!スチームパンクライブ」の限定ガシャSR+。

*21:2020年11月1日~9日にSideM LIVE ON ST@GE!で開催された期間限定イベント「Noble Gothic Fasion」のランキング上位報酬R+。

*22:元日の恒例行事。出席すると紅白饅頭がもらえる。

雪組東京宝塚劇場公演の千秋楽ライブ配信を見たので今更ながら感想を書きたい

 2021年4月11日に行われた、宝塚歌劇団雪組公演「fff ―フォルティッシッシモ―」「シルクロード」の東京千秋楽。
 形式名つながりでショーを紹介する空想配役記事を書いた身としては、この公演を見逃すわけにはいきません。しかし諸般の事情により観劇どころか宝塚千秋楽のライブ配信も断念。結果的に、公演解説ページの人物相関図とキャトルレーヴオンラインで購入した公演プログラムに大まかに目を通した状態で挑むことにしました。
 そんなわけで、Rakuten TVでの千秋楽のライブ配信を見た感想を思いのままに書いていきます。作品の内容の表層をさらって勝手に深読みしたような感想の割合が高いと思います。記憶違いも多々あると思いますのでご注意ください。

 

 

  いきなり終盤の話をするのは申し訳ないのですが、ルートヴィヒ(演:望海風斗さん)と謎の女(演:真彩希帆さん)がピアノに向かいながら交響曲を作り上げる場面で、「このコンビが2人で何かを作り上げる関係が見たかったんだ」とハッとしました。どちらかが憎悪の感情を抱いていたり、思い合っているのに長い間離れ離れになったり破局を迎えたり、な関係のお芝居の印象が強かったんです。熱烈な恋愛物や喜劇といえる作品はほとんどなかったかもしれないけれど、最後の最後に「数百年後の世界にも響き渡る音楽を共に作り上げる」という壮大な関係性に着地したのは望海さんと真彩さんのコンビだからだと感じました。そしてこの2人が中心にいた雪組だからこそ、運命のうねりに翻弄されたあらゆる人々が手を取り合って歌うエンディングに心をぐっと掴まれた気がします。
 後から気付いたのですが、劇中で完成させた交響曲は、このコンビの大劇場お披露目公演のレビュー「SUPER VOYAGER!―希望の海へ―」で歌われていた『希望の歌~交響曲第九番~』(原曲:藤澤ノリマサさん)のモチーフとなりました。演出の上田久美子先生はその点まで考えてこのお芝居を作ったのか……非常に気になります。あとシトワイヤンの衣装に掛かっているトリコロールでどうしてもお披露目公演の芝居「ひかりふる路」が思い出されました。

 無人のオーケストラピットから楽団の男女たちがたくさん飛び出してくる演出は、初見で度肝を抜かれました。舞台の使い方でいうと、天上界からルートヴィヒの人生を追いかけるヘンデルモーツァルトテレマンの3人組(演:真那春人さん、彩みちるさん、縣千さん)が、立像になったり額縁に収まったりしながら場に溶け込んでいたところも印象深いです。
 野外コンサートの場面に二重の意味でコンダクターっぽくていいなあと思ったかたがいたのですが、誰だか思い出せません。紺色の服を着ていた気がしたのですが、ステージフォトだけでは判別できず。服の色が記憶違いだとすればルドルフ大公(演:綾凰華さん)でしょうか。あと、「これ以上散らかすのはやめてー」と言っていたルートヴィヒの家政婦が別の場面でナポレオンの妻である皇后・ジョセフィーヌを演じていたのは一体どこから来た発想なんでしょう。杏野このみさん、お芝居では何だか気になる存在でした。
 大道具の焚火に「神々の土地」(2017年、宙組)を感じながら見ていた雪原の場面、ルートヴィヒとナポレオン(演:彩風咲奈さん)のやり取りの「立派に?」のあたりで、どちらも髪や後頭部で目が隠れているのに両者がしっかりつながっている感じがあったの好きでしたね(説明が下手)。銀橋の端と端で互いに呼び合うのもいいなあと思いました。
 小さな炎(演:笙乃茅桜さん)の美しい躍動感と表情が好きで、この公演を以て笙乃さんが退団されたなんて……という気持ちです。人間ではない役といえば黒炎(演:華蓮エミリさん、沙羅アンナさん)が『若きウェルテルの悩み』の舞台だけでなくロールヘン(演:朝月希和さん)の弔問客として存在していたことに気付いた時ぞわぞわっとしました。謎の女の「皆のところに居たわ」という台詞で、物故者や実在しない人物の周りにまで運命とその使者は存在しているみたいに思えました。
 あと最後の場面、『あなたも私も許し合えるだろう』でルートヴィヒの父・ヨハン(演:奏乃はるとさん)とメッテルニヒ(演:煌羽レオさん)が大写しになったのはそういうことだなあと。煌羽さんのすっきりとクールな佇まいとお芝居が格好良かったのですが、あなたもまた退団者なのですね……。

 

 今の雪組メンバーで形にしないと後悔しそうなアイデアを、生田大和先生の性癖詰め込みスペシャルな構成で作られたショーだと感じました。いや、それが良い悪いと思っている訳ではないのですが、観ていると先生の性癖の影がどうしてもちらついて。これまでお芝居を書いていた先生が初めて手掛けた、なおかつ退団公演のショー作品としては、この詰め込み具合は個人的にはありだったと思います。「ひかりふる路」で始まり「シルクロード」で終わるのが、なるほどなという感じでした。

 大きな砂時計のセット、風の音、舞う砂たち、キャラバン隊。『涯てなく続く 砂 砂 砂』という彩凪翔さんの歌から始まり、スターたちが次々に登場するプロローグ。楽器の第1音で作品の世界観が一発で分かる音楽が好きです。ブランコに乗って登場する真彩さんの衣装の色合いが明るすぎないシックな青で素敵でした。朝美さんが銀橋を渡った後あたりで大写しになったリフトが豪快だったのですが、誰と誰だったのでしょう。
 彩風さんと朝月さんの場面、『はるか花の園で生まれた君へ』って花組出身の朝月さんへの公開告白じゃんと思いながら観ていました。この2人がシティハンター……?(先行画像が出ても未だに信じられない筆者)。
 朝美絢さんのシャフリヤール、真彩さんのシェヘラザード(宝石)、望海さんの黄金の奴隷による三角関係。何というかお腹の出ている衣装を見るとテンション上がります。望海さんと真彩さんのダンスの振付が鎖も活用したサディスティックなもので印象的でした。この場面で「fff」の時みたいなみょーんという音が聞こえて気になったのですが、筆者のイヤホンの問題?
 ロケット衣装の組子たちが出てきて歌った後の中詰。ロケットといえばフィナーレ周辺のイメージがあったのですが、最近はプロローグ(主に野口幸作先生)や中詰にロケットを組み込むショーが増えてきた気がします。彩風さんの背中を斜めに貫く羽根が大きいなあと思っていたら、望海さんがもっと大きな羽根を付けてきて本当に飛べそうだなあと思いました。
「大世界(ダスカ)」の場面は彩風さんの脚の長さと腰の高さが際立つ衣装で、トップスターになっても1~2回は着て欲しいと思いながら観ていました。真彩さんのラップ含みの歌唱はチャーミングであり魔性であり、低音も磨かれていて本当に聞き惚れます。望海さんと真彩さんと彩風さんの3人によるタンゴがだんだん破綻に向かっていくなかで、望海さんと彩風さんの組み合わせって結構好きだなと感じました。
 そして銃声から争いのコロスの場面に向かう訳ですが、まさか宝石が実際に目隠しして出てくるとは思わないじゃないですか。背後のセットは樹木でしょうか?ここで初めて(?)このショーで人間ではない生命体のモチーフが登場した気がして、砂と風に導かれたシルクロードの旅はここで一旦終わりなのだと感じました。まあ、次の場面でキャラバン達がもう一度登場しましたが。彩凪さんが舞台で見せる眉と目を近づけた時の表情は筆者の思い描く麗人そのものだったので、宝塚歌劇の舞台でもう観られなくなるのが勿体ないなあと思います。

 青い薔薇を持った望海さんと淑女たちのダンスは、音楽が徐々にドラマチックになっていくのが素敵でした。黒燕尾の紳士たちによる群舞は、望海さんと彩風さんをしゃがんで見つめる紳士たちの瞳がそれぞれに綺麗でじーんと来ました。そのあとに登場した真彩さんを出迎える朝美さん、彩凪さん、彩風さんの瞳もまた優しい。
 ここからデュエットダンスなのですが、ボルテージの上がり過ぎた筆者は楽曲が『時には昔の話を』だったことに全く気付きませんでした。名曲です。千秋楽恒例で退団者の衣装についているお花、真彩さんはお団子キャップに付いていたんですね。あと宝塚GRAPHのコーナー「THE COSTUME」に掲載されているものと違ったので自信がないのですが、ひょっとしてお団子キャップの右側頭部に望海さんのイニシャルの「N」が入っていましたか?デュエットダンス後のお辞儀で感極まるトップコンビにこちらもじわっと来ました。
 パレードは、幕開けを告げるエトワールの有栖妃華さんが良い歌声でした。キャラバン隊でも目立っていましたし、今後が楽しみなかたです。最後の歌詞が『共に征こう』で、考えさせられました(後述)。

 サヨナラショーやご挨拶まで触れたかったのですが、そろそろ筆者のキャパオーバーです。煌羽さんのお腹が美しかったことと、第三倉庫に8時半のヌードルスと、大階段を見つめた後コンビで歌う『Home』の説得力が半端なかったことを書き残しておきます。

 

 2002年から2003年にかけて星組で上演された「バビロン~浮遊する摩天楼~」と2021年に雪組で上演された「シルクロード~盗賊と宝石~」。作者は違えど形式名は同じ、ただし両者の指向は真逆だったと筆者は考えています。

 いくつか挙げてみます。第一に、時間軸以外が動くか否か。タイトル通り古代都市バビロンの過去と未来を往来する(と筆者は解釈している)「バビロン」と、タイトル通り交易路沿いの具体的な国名を章題に提示して巡る「シルクロード」では、後者が場所の移動を伴っています。
 なお「シルクロード」に限ったことではなく決して批判・擁護したい訳ではないのですが、世界巡りという宝塚歌劇のショーに登場する題材を兼ねている分、果たしてそれぞれの国と地域の文化に対する深い理解をふまえて描写されているのか、そうした描写は歴史的経緯の上でも許容されるのか、は今後の舞台においても気になるところではあります。過去に海外の有名人が自ら立ち上げた矯正下着のブランドに「kimono」と名付け商標登録をしようとして物議をかもしたことを思い出し、何となくオーケーだと考えていることほど見直そうという気持ちになりにくく見逃しているのかもしれない、と省みる気持ちが生じました。要素の再構成でどこか架空の場所のことのように思える「バビロン」についても、「これは違う」と言われればそうだろうと思います。自らの見識の外にあるものに関心を持って常に勉強していかねばならないなと。

 第二に衣装の煌びやかさをどこに注力するか。意外と全体的にカラフルにキラキラしていた「シルクロード」に対し、多種多様な金色の衣装を第八景「古代幻想(祝祭)~マルティグラ」に全力投入した「バビロン」。また、どちらにも娘役が扮し人間を惑わす砂の役が登場するのですが、「砂」(シルクロード)は光る石の装飾が付いた色違いのない衣装で髪型や表情は豊かな一方、「砂嵐の女」(バビロン)は光る装飾がない数パターンのくすんだ砂の色の衣装で無表情でした。ただ、プロローグに登場しスチール写真にもなる「砂」がそれぞれに趣向を凝らした個性豊かな仕上がりになるのはある意味当然であり、単純比較はフェアではないのですが。

 第三に、明確な引継ぎ演出の有無。どちらもトップコンビ退団公演でありながら、「バビロン」の場合は後任が2人とも落下傘就任のため組内にいなかった分、別れという概念に強く焦点が当てられていたように思います。「シルクロード」は後任どうしで組む場面が複数あるだけでなく、継承を意識した演出がありました。

 ずっと考えていたのですが、両者のスタンスの違いは副題の場面で最大級に現れている気がしてなりません。
「バビロン」の副題は、第三景の「空中庭園2(浮遊する摩天楼)」から。純粋無垢な白い鳩が舞い踊り、いつかの人間を断罪する黒い鳩。残されるのは喪失の痛み。
シルクロード」の副題は、第六章の「盗賊と宝石」から。暗闇を生み出した宝石の絶望に触れ、共に最後の旅へ踏み出す盗賊。残されるのは夢の続き。
フィナーレを『再び出会えるその日まで』で締める「バビロン」と『共に征こう』で締める「シルクロード」の対照性は、夢舞台を旅立つ人々、残される人々そして見守る人々のそれぞれに作者が託したものの違いが生み出したのではないかと思います。

 より深い考察をするにはもう1つのレビュー・アラベスク「タランテラ!」(2006年、雪組)を観なければいけない気がしていますが、筆者の周辺が落ち着いてからになりそうです。

 

 思考のまとまらないままに書いたので、特に最後のほうがただの自問自答のようになってしまいました。冷静に読むと意味が分かりません。

 前々から書いている通り次に観に行くのは月組大劇場公演と決めているので、どうか見届けたいです。

2021年4月のHiHi Jets出演番組をいくつか紹介したい

 昨日(4月10日)の「HEY!HEY!NEO!」に出演したHiHi Jetsのローラースケートパフォーマンス、最高でしたね!

 今月のHiHi Jetsはメディア出演が目白押し。それぞれのお仕事をできるだけ多くの皆さんに知っていただき楽しんでいただけたら、彼らを応援する人間としては冥利に尽きます。ただ、どこからどう書いたらいいのか分からない。ならばいっそまとめて書けばいい、という結論に至りました。
 何かのきっかけでHiHi Jetsが気になったというかたがひょっとするとこの日記に辿り着くかもしれませんし、筆者自身の思考を整理する意味でも、丁寧さを心掛けてさくさくっと書いていきます。

 

1. らじらー!サタデー(全員)

 NHKラジオ第一にて毎週土曜日20時5分から22時55分まで放送のラジオ番組。HiHi Jetsは4月から22時台のMCをTravis Japan 少年の3ユニットと交替で務めています。髙橋優斗さん(ゆうぴー)は凱旋出演。といっても筆者はゆうぴーがかつてMCをしていた頃の「らじらー!サタデー」を聞いたことはなかったのですが、4月3日の初回放送ではやはりゆうぴーが縁の下の力持ちのように働いていた気がします。1回あたり3名が出演する形なので、今後どういう組み合わせが出てくるのかワクワクしています。らじる★らじるで聞き逃し配信もあります。
 中学時代ラジオっ子だった筆者としては、彼らのラジオでのお喋りが楽しみで仕方なかったんですよ。彼らは2020年に民放連ラジオ委員会とradikoの合同キャンペーン「ラジオっていいね」アンバサダーを務めていたのですが、5人でラジオ番組を担当したことがなかったのです。そう、ラジオといえば……

 

2. オートリバース(猪狩・作間)

「ラジオっていいね」キャンペーンの一環でメンバー2名が主演を務めたラジオドラマ。明日4月12日(月)から2週間限定でディレクターズカット版が公開されます。この記事を書こうと決意したきっかけはディレクターズカット版公開のお知らせがあったからでした。もう聞けないと思っていた昨秋の思い出、オートリバースを聞ける最後のチャンスかもしれません。
 筆者は特に猪狩蒼弥くん(ガリさん)に震えました。自由闊達で頭も口もよく回るガリさんの演技といえば「恋の病と野郎組」(2019年、BS日テレ)の俺様ナルシストな役の印象が強かったんです。そんなガリさんの役は、1980年代を生きる言葉少なな男子中学生・チョク。「オートリバース」を聞き進めていくうちにその声色の繊細さと優しさの虜になりました。作間龍斗くん(作ちゃん)については、彼の普段からの淡々飄々とした言葉遣いと声質が、徐々に変化していく高階という役の掴みどころのなさに絶妙に落とし込まれていて唸りました。今後、高崎卓馬さんの原作小説を読むことがあったら、高階の容姿と声は作ちゃんでしか想像できないだろうなと思うくらい。是非ともご視聴を……!

 

3. 土曜はナニする!?(橋本)

 毎週土曜日8時30分から関西テレビ系列で放送されている情報バラエティ番組です。番組後半に放送されるコーナーで、1か月完結の主観型ラブストーリー「イケドラ」。4月は橋本涼くん(はしもっちゃん)が恋の相手役を演じます。はしもっちゃんは先月から放送中の「やっぱりおしい刑事」(NHKBSプレミアム)に鑑識官役で出演していますが、イケドラで演じる優しく爽やかな花屋店員はご本人の素に近そうな仕上がりでまた良いんですよね。運転するシーンが必ず組み込まれる仕様となっているのもお得感あります。
 第1話と第2話がカンテレドーガおよびTVerで配信中なので、放映地域外のかたも是非。どのシリーズもツッコミどころのあるストーリーになりやすく本放送ではスタジオの皆さんのリアクションが随所に聞こえがちなので、放映地域内のかたも是非。
 これはアイドルマスターSideMのプロデューサー目線の感想なのですが、カンテレタイムズ掲載のはしもっちゃんインタビュー2つ目の質問の答えを見た時、「渡辺みのりさん(Beit)!」と思いました。筆者に権力があればBGMに『Cherish BOUQUET』をねじ込みたかったです。
 https://www.ktv.jp/kanteletimes/detail.html?pageid=594446747ebd4fbaae5b81330a44a87d
[2021/10/25追記:カンテレタイムズの記事がリンク切れしていたので、ほぼ同じ内容のとれたてフジテレビの記事リンクを貼ります。
 https://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/20210355.html]

 

4. DIVE!!(井上・髙橋・作間)

 森絵都さんの小説を原作に4月14日(水)深夜0時からテレビ東京系列で放送開始予定の、HiHi Jetsから3名が主演するドラマ。スポーツのドラマということでハードな撮影にタイトル通り飛び込んでいる3名をはじめとするキャスト・スタッフの皆さんに心からエールを送りたい。「オートリバース」での全国各地のラジオ局もそうでしたが「DIVE!!」においても日本水泳連盟および板橋美波選手の手厚い広報活動がありがたいですし、飛込競技がさらに盛り上がるといいなと思っております。
「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(2020年、MBS)視聴者としてはやはり井上瑞稀くん(みじゅき)の演技が楽しみです。みじゅきの存在を過剰に意識することなく「荒ぶる~」を完走できたのは典元泉くんという重要な役を務めた彼の演技力も1つの要素だとかねがね思っておりますが、今回は連続ドラマの主演。果たしてどう来るんだろう、という期待が大きいです。主題歌をHiHi Jetsが担当することも決まっており、そういう意味でも楽しみにしています。筆者は放映地域外在住なので配信待ちです。

 

 

 もちろんこの他にもお仕事がありますが、基本的に4月開始のコンテンツから選びました(たぶん5月版は書かないと思います)。HiHi Jetsの活躍から目が離せない新年度になれば嬉しいなと思います。

 読んでいただき、ありがとうございました!