gzmlhzmkwq7w3の日記

 自分の趣味とか雑感その他を、気が向いた時に書き連ねる予定です。【2023/12/20追記:昨今の問題について筆者のスタンスを書きましたので、ブログトップに表示しています。】

宝塚歌劇団のレビュー「バビロン~浮遊する摩天楼~」を315プロダクションで配役したい・前編

 筆者は宝塚歌劇団のファンかつ315プロダクションのプロデューサーなのですが、最近は両者の情報供給が増えてきて、楽しいファンライフを送っています。
 宝塚については、初舞台生の組配属といった人事異動や先行画像などが更新されるようになり、毎日仕事終わりに新着情報の有無をチェックしていた筆者にとっては嬉しい限り。
 315プロについては、「アイドルマスターSideM NEW STAGE EPISODE」シリーズや「ビーストクロニクル~Risin’ Soul~」といったCDの発売が始まりました。特にNEW STAGE EPISODEは、担当ユニットのターンも待ち遠しくなる仕上がりです。
 そんなわけで再び空想配役をしました。

 

 315プロもといアイドルマスターSideMはすでに野郎組の記事で紹介したので今回は省略。
「バビロン~浮遊する摩天楼~」は、2002から2003年に宝塚歌劇団星組で上演されたレビューです。作・演出は荻田浩一先生。破滅と栄華、そして再会への希望を、息をつく間もない展開で耽美的に描いた作品です。
 この作品を選んだ理由はいくつかあります。
 まず、単純に筆者が好きな作品だから。
 次に、9歳から32歳までの幅広い年齢層、多種多様な経歴のアイドルを擁する315プロの一大カンパニー感を考えれば、出来るんじゃないかと思ったから。
 そして、誰でも同じ条件で同じ映像(東京公演の千秋楽、ほぼ全編)にアクセスできるから、です。
 とにかく1度観ていただきたい。なんならこの記事は後編の最後から2つ目の段落だけ読んでくれたらそれで十分なので。タカラヅカ・オン・デマンドとして各種配信サイトで購入できるので!少なくともRakuten TVGYAO!ストアVideo Marketにはありますので!7日間レンタルで550円とかなりお得な価格設定なので是非……(筆者は現行公演のライブ配信に備えてRakuten TV派ですが、回し者ではありませんのでお好きなほうをどうぞ)!

 

※上記の有料配信で画面に映る範囲のみを独断に基づいて配役しました。映りが小さかったり役名の断定ができなかったりした役は配役していません。なお曲名については実況音源のタイトルから推測、場面および役の名前については宝塚歌劇団第82期生ファンサイト「Cherry Blossoms」さんの公演データを参考としました。あと環境依存文字は適宜書き換え。
 当初メインキャストだけを315プロから選抜して配役するつもりでしたが、「もしかして全員出せるんじゃ?」と思った結果、1人のスターの役を数人のアイドルで兼ねる場合があります。ただしトップコンビ(香寿たつきさんと渚あきさん)のポジションは演出上望ましいと思ったので固定。また、アイドル46人全員の名前が必ず1度は登場するようにしましたが、頻度は偏っているのでご注意を。ユニット名および敬称は部分的に省略、名前を列挙する場合は特に断りがない限り舞台下手(画面向かって左)から。ちなみに筆者の担当アイドルはそんなに名前が出ません。
 そして、何人ものスターが一気に退団したこの作品を当時観ていた方々からするとあまり良い気にはならない記事かもしれませんが、失礼のないように書いていきますのでどうかお許しください。※

 

 それでは、場面と配役について解説を始めます。

 

 

第一景A 序(廃都)

 妖しげなメロディーが聞こえてきたかと思うと、「風が歌う通り過ぎた背中の死」という歌詞から始まる楽曲に乗せて豹柄の男<牙崎漣>と豹柄の女<御手洗翔太>、中国の娘<姫野かのん水嶋咲岡村直央>、ホームレス<信玄誠司山下次郎>が次々に登場し、異世界へと誘います。そして開演アナウンス。
 白い衣装に身を包んだ男S<華村翔真>が効果音とともに登場。不安げに彷徨い走る彼は、中国の老人<猫柳キリオ>と中国の美人<渡辺みのり>が出迎える廃都にたどり着きます。「この世界のどこにも帰る家を失くした巡礼の群れ……」とショッピングバッグレディー<アスラン=ベルゼビュート2世>が歌うなか、人混みから姿を現したのは、同じく白い衣装に身を包んだ女S<都築圭>と黒マントの男<桜庭薫>。男Sと女Sは巡り会いを喜び踊りますがそれも束の間、背後に控えるショッピングバッグレディー4人<順不同でアスラン東雲荘一郎神楽麗冬美旬>の重唱が響く廃都の人混みに、2人は引き離されてしまいます。
「迷い込んだ廃墟の街……」と歌い出す男S。背後には黒マントの男が付きまといます。「今は誰が知る 砂に埋もれ消えた都 妖し都 奇しきさだめ バビロン」と言い残すと、男Sの姿は沈んでいきます。

 翔真さんを舞台のど真ん中に立てるならどんな作品が良いだろうかと、数年間考えてきました。当記事はその結論でもあるので、翔真さん→トップスターという構図は絶対に外せなかったです。あとこれは異論あるかもしれないんですけど、翔真さんって花組雪組・専科を経て星組でトップスターになってそうな感じありませんか?*1
 圭さん→トップ娘役という構図の理由はもっと後の場面にあるんですけど、圭さんは身長の割に体重が軽いので、3人で女Sをリフトするシーン(3:31)も大丈夫そうだなと思います。むしろ軽すぎて心配。
 長めのソロを歌うショッピングバッグレディー役の矢代鴻さんの歌声はアスランさんの歌声とやや系統違いではありますが、歌声の迫力を重視して配役しました。そしてショッピングバッグレディーはVocal値の高いアイドルで固めました。
 豹柄の男女はDance値で選びましたし、翔太くんの髪型が豹柄の女のそれにちょっと似ているのもあります。中国の娘は可愛さ重視。ホームレスは年齢が上めのアイドルで身長を揃えたかった。
 キリオくんは大人から子供まで変幻自在に演じてくれそうなので。みのりさんはワートレ中国の衣装*2が良かったなーと思って配役。

 

第一景B 空中庭園1(バビロン・タワー)

「悠久の時の狭間にたゆたう……」と、2人のバビロンの女A<ピエール北村想>を従えたバビロンの男A<桜庭薫>が歌います。そこから「愛しいあなたの秘密をたどって……」をバビロンの男A<葛之葉雨彦>(5:32からソロで映るバビロンの男Aは伊集院北斗)、「果てることを知らぬ夜を月が照らし……」をバビロンの男B<円城寺道流>、「吹きすさぶ風に舞い上がる砂は……」をバビロンの女S<都築圭>と歌い継ぎ、青い羽根を背負ったバビロンの男S<華村翔真>と黒い極楽鳥<映る順に黒野玄武天ヶ瀬冬馬>のダンスパートに突入。バビロンの男Sの歌が終わると摩天楼がゆっくりと立ち上がり、主題歌『別れのテーマ』で総踊りとなります。多くの出演者は一旦退きますが、舞台に残ったバビロンの男A<北斗>が中心となって『別れのテーマ』をもう一度歌い踊ります。
 ここまでがプロローグ。

「バビロン」は全体的にダークな世界観の作品なのですが、主題歌『別れのテーマ』は別れの先に待つ希望を歌う楽曲でもあります。暗いだけじゃないのが315プロダクションで配役したいと思ったきっかけでした。
 薫さんにガンガン歌ってもらうため、安蘭けいさんのポジションに置きました。雨彦さんをトップスターに配置する考えも浮かんだのですが今回は見送りに。道流さんは初見の直感を重視してキャスティング。
 黒い極楽鳥は17歳から選抜。玄武くんはかなり背が高くて冬馬くんとのバランスがどうかなと思いましたが、黒い衣装を着せたい気持ちが勝りました。
 北斗くんは筆者のなかで1990~2000年辺りの星組男役っぽさを感じるので、目立つ場面を持たせてみたいと。というか雨彦さんといい北斗くんといい、もともと髪型が男役っぽいので何かとしっくりきます。夢輝のあさんの流し目カッコいいなあと思いながら見ていましたが、北斗くん上手そう。
 ちなみにこの空想のモットーは「Vocal値上位5人のアイドル*3に歌をたくさん充てる」なので、この5人は今後もたくさん歌います。

 

第二景 間奏曲

 バビロンの男Z<山下次郎>が、白の衣装と小道具を身にまとった娘A<ピエール>に歌いかけます。娘Aの無邪気さに手を焼くバビロンの男Z、そこに現れたのは美女Z<猫柳キリオ>。
 ここで場面は飛び、白銀のスーツに身を包んだ青年S<葛之葉雨彦>と娘Aが1つの傘に収まり、青い衣装の娘B<伊瀬谷四季卯月巻緒>が加わり雨の中を楽しそうに歩き去っていくところで第二景が終わりとなります。

 次郎さんのたはは笑い(恒常N+チェンジ後の台詞とか)や軽妙で枯れた雰囲気が、意外と合う気がしたのでここです。娘Aに足を踏まれておう……ってなっているのが想像できました。あと「砂漠の摩天楼に砂の色の空から下りた天使よ」って歌詞ですね。役とかじゃない限り人間のことは天使だと思わないのですが、ピエールくんなら有り得てしまうなと。
 実はこの場面のカットされた部分を未だに見られておらず、美女Zのくだりの意味もいまいち分かっていなくて申し訳ないです。『夜は千の目を持つ』を歌っていたらしいので、割と明るい場面だったんじゃないかと想像はできるのですが。こういう雨彦さんもいつか見てみたいと思って、第一景での配役を継続しました。

 

第三景 空中庭園2(浮遊する摩天楼)

 ベージュのコートをまとった男S<華村翔真>が登場し、娘C<赤色の衣装が蒼井悠介、紫色の衣装が蒼井享介>をあしらって歩き出します。その先に広がっていたのは、無数の鳩たち<天道輝信玄誠司秋山隼人橘志狼ら>が横たわる光景。純黒の衣装に身を包んだ黒い鳩<桜庭薫>の「灰色の空から真下へと 力尽きて落ちた まだ幼い白い鳩……」という歌が純白の衣装に身を包んだ白い鳩<柏木翼>を呼び寄せ、灰色のコートを身にまとった鳩たちと男Sはともに踊ります。
 ここからの展開を、筆者の感性では上手く言葉に出来ませんでした。鳩たちのダイナミックな振付と、白い鳩の無垢さが胸をつかんで離さない名シーンなので、是非ともご覧あれ。

 315プロで鳥のモチーフが似合うアイドルといえば柏木翼さんと鷹城恭二くんだと思い(紅井朱雀くんは鳥というより四神)、恭二くんだと白より黒っぽい気がして翼さんに。
 冷静に考えると、ここで男Sを天道輝さんにしたらDRAMATIC STARSの3人で踊るシーンがあったんですよ。トップスターの役を固定にしたのでそれは叶いませんが、輝さんには鳩の一員に入ってもらいました。12:39で男Sの前で立ち上がるのは輝さんで、12:29で男Sと黒い鳩の背後で踊っているのは信玄誠司さんです。
 この場面で黒い鳩が歌う『heaven(空中庭園)』は音程の正確さと表現力が要求されるかなりの難曲ですが、薫さんなら歌いこなしてくれるはず。
 娘Cはまるで双子みたいだと思って、ストレートに悠介くんと享介くんを配役。でもどちらがどちらでもいいって訳ではなく、正面に向かうのが悠介くんっぽいし、背後をとるのが享介くんっぽいかなという筆者なりのイメージが根拠になっています(?)。

 

第四景 魔都

 摩天楼に響く鈴の音。取り残された男S<華村翔真>の前に、ヴェールを被った女Sが現れます。彼女に気を取られる間に、忍び寄って歌う黒衣の歌手<アスラン=ベルゼビュート2世>。舞台にネオンが灯った瞬間、場面は一気に魔都へと変貌します。
 退廃的にダンスをする男女に取り囲まれ、男Sも赤いチャイナドレス風の衣装を着た街の女A(マンダリン)<北村想>と踊ります。青いスーツの紳士A<葛之葉雨彦>と赤いドレスの街の女A(ルージュ)<水嶋咲>のダンスをバックに、黒衣の歌手と街の女A(マンダリン)のハーモニーが男Sを酔わせます。
「青白い肌に刻みつけたタトゥーは……」から始まる長尺のソロを歌いながら紳士Aが街の女たちを一手にはべらせたり、スーツの男<黒野玄武天ヶ瀬冬馬伊集院北斗円城寺道流>やタキシードの男<19:58から紳士Aの真後ろかつ中央で踊っているのが硲道夫>たちが踊ったりといったシーンを経て、コートを脱いだ男Sと街の女A(マンダリン)を中心としたクールなダンスが終わるとここでいったん暗転。

 紳士Aのソロって、アイドルの雨彦さんなら絶対に歌わなさそうなくらい、治安の悪い歌詞や突き放したような表現がたくさん出てくるんです。それをあえて歌わせたいし、街の女たちをはべらせる雨彦さんも見たい。見たくないですか?
 雨彦さんと咲ちゃんって身長差が30cm以上あるので組み合わせるのをちょっとためらったのですが、そもそも翔真さんと想楽くんは身長同じだし圭さんに至っては翔真さんより身長が高いので、気にし出したらキリがないと思いこのままにしました。
 道夫さんには最年長Dance型アイドルとしてバリバリ踊るポジションを与えたい。
 スーツで踊る翔真さんは絶対にカッコいいだろうなと思います。想楽くんもチャイナドレス(和製英語なので実際は「マンダリンドレス」らしい)っぽい衣装は「Best Game2」*4で経験済みですし、堂に入ったパフォーマンスを見せてくれそう。

 

第五景 月光

 男S<華村翔真>が街の女A(マンダリン)<北村想>と連れ立とうとしたところに、再び現れた女S。ショッピングバッグレディー<猫柳キリオ>が「見つめ合う瞳の奥は闇 黒い闇」と口ずさむと、紳士A<葛之葉雨彦>がヴェールを外して女S<都築圭>を強引に抱き寄せます。互いに引かれ合いながらも近づかない男Sと女S。銀橋で「青ざめた月が眠る街を照らし……」と『月光』を歌う男S越しに、紳士Aと女Sのダンスや、チェロを引きずりながら歩く辻音楽師<神谷幸広>の姿が映ります。
 銀橋を渡り終えて再び巡り会った男Sと女Sが手を取り合い踊り出すと、いつの間にか豹柄の男<牙崎漣>と豹柄の女<御手洗翔太>も現れて同じ振付を踊り始めます。意味ありげな反応を見せて去っていく紳士A。
 女Sは男Sの右手に口付けをすると突然、走り去りろうとします。そして固く抱き合った2人は、ゆっくりと砂の中に沈んでいくのでした。

『もくろみインディアNight』のキリオくんパート「視線で」にゾクゾクした身としては、キリオくんにソロを与えずにはいられませんでした。問題は、プロローグでキリオくんを配役した中国の老人がこの場面にも居ることですね(見えなかったけど)。
 辻音楽師も実はプロローグから登場していて、淡い色の飾り付きシルクハットと燕尾服を着てチェロを弾いている役です。幸広さんこういう衣装が似合いそうだなと思って配役しました。さらにプロローグつながりでいうと、21:48で画面を横切るのは中国の娘(岡村直央姫野かのん)です。
 23:55~の「ほう……」って感じの表情を浮かべる紳士Aはやっぱり雨彦さんで観たいですね(雨彦さんについての文章量が多いですね)。

 

 作品の内容としては、この場面で一区切りといった印象です。
 記事が長くなりすぎたので。続きは後編で。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

*1:「バビロン」主演の香寿たつきさんは、実際に→専科→と異動しました。

*2:2018年8月1日~8月9日に開催されたSideM LIVE ON ST@GE!ゲーム内イベント「WORLD TRE@SURE in CHINA」をモチーフにした楽曲『千客万来ニーハオサァカス!』における、みのりさん固有衣装のこと。

*3:桜庭薫さん、都築圭さん、アスラン=ベルゼビュート2世さん、円城寺道流さん、北村想楽くんの5人。

*4:2019年8月8日~19日に開催されたSideMゲーム内イベント「Best Game2~命運を賭けるトリガー~」にて、想楽くんは眼帯のチャイニーズマフィア・楽歌を演じました。