gzmlhzmkwq7w3の日記

 自分の趣味とか雑感その他を、気が向いた時に書き連ねる予定です。【2023/12/20追記:昨今の問題について筆者のスタンスを書きましたので、ブログトップに表示しています。】

宝塚歌劇団のショー「BADDY-悪党は月からやって来る-」をアイドルマスターSideMのアイドル49人で配役したい

 皆さんは5年前のきょう、 2018年2月9日が何の日かご存じでしょうか?
 そうです。
 宝塚歌劇 月組公演『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』が開幕した日ですね。

 そんなわけで、宝塚歌劇団のファンかつ315プロダクションのプロデューサーの筆者による空想配役です。

 

 

 

「BADDY~悪党は月からやって来る~」は、全ての悪が鎮圧されたピースフルプラネット・地球に乗り込んだ大悪党バッディが巻き起こす波乱、女捜査官グッディとの攻防とその結末を刺激的に描いたショー作品です。ショーの定番構成を下敷きにしながら徹頭徹尾ストーリーもの、という珍しい特徴があります。作・演出は上田久美子先生。
 タカラヅカ・オン・デマンドとして宝塚大劇場公演の舞台映像を各種配信サイトで購入できますので、そちらをご覧ください (筆者はRakuten TV派ですが、Amazon prime videoVideo Marketなど他のサイトでも購入可能です。東京公演の千秋楽の映像を選べるサービスもあります)。

 アイドルマスターSideMもとい315プロダクションについては時々紹介しているので、こちらの記事の冒頭を確認いただければ幸いです。アイドル紹介のページのリンクを別で貼っておきます。

 ちなみに筆者はSideM楽曲のみで宝塚歌劇のショー作品っぽいセトリを作ったことがあるくらいの次元ごちゃ混ぜファンです。

 

上記の有料配信で画面に映る範囲に合わせて、独断に基づいて配役しました。全日程休演者を除く月組生71人(当時)用の演目を315プロアイドル49人で演じる前提で配役したため、実際の公演より大幅に人数を減らした役もあります。なお曲名、場面および役の名前については実況音源のタイトルおよび東京宝塚劇場版の公演パンフレットを参考としました。パンフレットをもとにあらすじは常体、解説は敬体で記載。
 1人のスターの役を数人のアイドルで兼ねる場合があります。また、アイドル49人全員の名前が必ず1度は登場するようにしましたが、頻度は偏っているのでご注意を。なんなら「バビロン~浮遊する摩天楼~」(2003年・星組)で同様の試みをした時より偏っています。ユニット名および敬称は部分的に省略。
 空想配役シリーズは読んでいてあまり良い気分にならない記事かもしれませんが、生徒さんたちに失礼のないように書いていきますのでどうかお許しください。※

 

 

 それでは、場面と配役について解説を始めます。

 

S1 TAKARAZUKA-CITY『ピースフルナイト~ピースフルプラネット地球』

 舞台上手で望遠鏡を覗く王子<秋月涼>と王女<ピエール>。惑星国家・ピースフルプラネット“地球”を治める女王<東雲荘一郎>がTAKARAZUKA-CITYを首都としてから地球では戦争や犯罪などワルイことが何一つ起きていないが、その概念すら知らずに育った王子は退屈を感じており、女王と公爵<天道輝>、じいや<猫柳キリオ>、侍女<渡辺みのり>が代わる代わる彼を優しく諭す。
 一方、舞台下手でシェフ<アスラン=ベルゼビュートⅡ世>と談笑していたポッキー巡査<神谷幸広>は、パトロールバード・ムームー<冬美旬>とスースー<伊瀬谷四季>、予知能力を買われた新入りのプリン<岡村直央>に遭遇。さっそくプリンは舞台中央に浮かぶ大きな月の表面に煙が出たのを発見する。月にいる悪党たちが争いを起こしている証拠だろうというじいやの言葉を受け、女王の一声で地球の平和を守る女捜査官グッディ<舞田類>とその仲間・グッディーズ<握野英雄蒼井悠介ら>が登場。
 グッディは『ピースフルプラネット地球』を歌いながら女王と公爵の夫婦喧嘩を仲裁。アフリカ大陸の男<木村龍>、アメリカ大陸の女<若里春名>、銀行員<柏木翼>、駅員<秋山隼人天峰秀>、頭取一家の息子<九十九一希>、頭取一家の孫娘<姫野かのん>、幸せな浮浪者<都築圭>など様々な人々が勢揃いで平和を享受する中、大悪党バッディが地球に向けて出発したとの情報が入る。その直後に地面が激しく揺れ始め、「みんな!ずいぶん待たせたようだ―」と静かな夜を打ち破るような声が聴こえてくる……。

 初めに、どうしても役の人数調整が上手く行かなかったため、地球国民の男(単色のスーツ)と地球国民の女(単色のワンピース)の役をS1・S2で、駅員(白と黒の甲冑みたいな衣装)の役をS2で無くしたことを書き記しておきます。これら以外の役はどうにかやりくりしました。
 当時のトップ娘役・愛希れいかさんのポジションであるグッディは、プロローグの軽快で明るい感じが類さんと合いそうだったので配役しました。敬礼ピースを決める姿はとても想像しやすかったです。シリアスな役柄もものにできる人なので、物語が進むにつれてのグッディの変化も彼で見てみたいですね。
 荘一郎さんは『A La Carte FREEDOM♪』で水嶋咲ちゃんを超える最高音(hiA)を叩き出していたはずなので、この場面の歌唱で高音の伸びを聞かせてほしいと思い、女王役に。公爵と侍女は年長アイドルで固め、じいやには老若男女何でもござれで演じそうなキリオくんを選びました。
 旬くんはサイバネZEROでのアンドロイド役の演技がとても良かったので、そこに期待してパトロールバード・ムームー役を。パトロールバードたちは歌が多く、Vocal値の安定したアイドルを中心に構成しました。グッディーズはグッディを除いて6人です。

 

S2 バッディ着陸『悪党は月からやって来る』

 不時着した宇宙船から出てきた宇宙服の男<信玄誠司>の口には紙巻きタバコが。地球は全大陸禁煙なので天国に行けなくなると注意するグッディ<舞田類>とポッキー<神谷幸広>を男が一蹴すると、宇宙服はベロアのスーツに早変わり。
 その男・大悪党バッディはクール<葛之葉雨彦>やホット<山下次郎>をはじめとする男の手下のバッドボーイ<天ヶ瀬冬馬桜庭薫牙崎漣ら>、女の手下のバッディーズ<蒼井享介榊夏来ら>、そして相棒で恋人のスイートハート<華村翔真>を率い、主題歌『BADDY』にのせてタバコをくゆらせながらやりたい放題。グッディとポッキー、グッディーズはバッディ一味制圧のためそこに乗り込むが、一対一になった時のバッディの一言に胸がズキュンと鳴るグッディ。さらにグッディとポッキーは、男同士のバッディとスイートハートがいかがわしい雰囲気で繰り広げるデュエットダンスの意味を理解できず混乱してしまう。
 地球の人々がバッディ一味の行動にざわめく中、舞台に吊り下げられた巨大な禁煙マークが銃声一発で喫煙OKマークに変わったところで、プロローグが終わる。

 バッディ役については、実際の舞台で演じていた当時の月組トップスター・珠城りょうさんに真面目で包容力があるというパブリックイメージがあるのを逆手に取ったみたいな作品だったので、こちらもそういう方向で行こうと思い誠司さんを選びました。ティアドロップのサングラスと髪型の似合いようも重要でしたね。あとはST@RTING LINE-08のDrama Part 2の5:05~6:15の翔真さんとのやり取りが何故か印象に残っていて、スイートハート役との組み合わせ込みで決めたところもあります。あれを聞いたらこの2人にシガーキスしてもらいたくもなりますよ(?)。
 バッドボーイはレギュラーメンバーが12人と少数になったので、S2では東京宝塚劇場版のパンフレット通りにシェフ役のアスランさんをスライドさせ、駅員役の隼人くんと秀くんを投入して増やしました。バッディーズは4人です。

 

S3  『ポッキーの片思い』

 バッディ一味が地球に降り立ってから、グッディ<舞田類>は頭取夫人<清澄九郎>の鞄をひったくったバッドボーイ<鷹城恭二>を懲らしめたり、出向銀行員(宇宙人)<硲道夫>の通訳をしたりと地球の平和を守るために大忙し。完璧で真面目なグッディの姿を追いかけるポッキー<神谷幸広>は、彼女が疲れた時に休める止まり木になりたいと『ポッキーの片思い』を歌うも、グッディに思いは伝わっていない。

 ポッキー巡査役は柏木翼さんとの2択まで絞り込んだ結果、この場面で『ポッキーの片思い』を歌う幸広さんがこの上なくしっくり来たので幸広さんを配役しました。もともとこの場面のバッドボーイはクールとひったくりの2人だけ出演なので、ひったくりのバッドボーイも結構目立つ役なのではと思います。
 ひょんなことから怪我を負ったクール(バッドボーイ)<葛之葉雨彦>と王女<ピエール>の恋物語も並行して描かれるので、この2人の心の動きにも注目してください。発砲したグッディーズは蒼井悠介くんです。

 

S4A レストラン“ブルーラグーン”『恋の食い逃げ事件』

 海辺のシーフードレストラン“ブルーラグーン”に移動したバッディ<信玄誠司>は、バッディーズのファニー<水嶋咲>とスパイシー<北村想>、ホット<山下次郎>をはじめとするバッドボーイ<伊集院北斗円城寺道流ら>と久々の地球の海を満喫している。シェフ<アスラン=ベルゼビュートⅡ世>が軽快に歌う傍らで、女王<東雲荘一郎>一家と頭取<古論クリス>一家の商談も進行中。次々に運び込まれるシュリンプ<秋山隼人橘志狼ら>、ロブスター(王子)<秋月涼>、オマール(ポッキー)<神谷幸広>、オイスター(じいや)<猫柳キリオ>をいただこうとしたその時、ほたて貝のコキーユ(グッディ)<舞田類>に目を奪われるバッディ。おとり捜査の一環で潜入しているサンゴウェイトレス2名(グッディーズ、グッディーズのハッピー)<卯月巻緒御手洗翔太>の歌がムードを盛り上げる。バッディは代金も払わずコキーユを持ち帰ろうとし、レストランは大騒ぎになる。

 咲ちゃんはモバゲー版SideMのボイス実装イベントでセクシー系も合うなあと感じたのを思い出して、ファニー役に。スパイシー役の想楽くんと同じパートをデュエットで歌っている『Eternal Fantasia』という楽曲もあります。ファニスパはいいぞ。
 シェフは前職まんまなんですけどやっぱアスランさんに食材の名前をたくさん歌ってほしいと思って配役。この場面のバッドボーイはリゾートを陽気に満喫してくれそうなメンバーを中心に選んだら長身揃いになりました。シュリンプは志狼くんのようにバッドボーイから参加と、隼人くんのように兼役で参加が半々です。歌うサンゴウェイトレスは曲想に合わせて選抜しました。

 

S4B 『恋の鎖』

 レストランを抜け出したバッディ<信玄誠司>の手に手錠をかけ満足気なグッディ<舞田類>だが、「もしかして俺のことが好きなのか?」とバッディに問われ、彼女の心はかき乱される。そんな2人が『恋の鎖(ポッキーの片思い)』を歌う現場を見つけたポッキー<神谷幸広>は、思わずオマールのハサミで手錠を切断。それに乗じたバッディがポッキーを人質に連れ去る。

 女性が苦手な誠司さんが誰かを口説くお芝居をするのを見たことはなかったので、ここで演じてみてほしいなと思いました。何となくですけど、曲調も相まって若大将シリーズっぽい仕上がりになりそう。

 

S5A バッディのアジト『スイートハートの嘆き』

 バッドボーイ<大河タケル眉見鋭心ら>、バッディーズ<榊夏来ら>が待機するアジトで、スイートハート<華村翔真>はバッディのことを考えていた。地球に上陸してからバッディの悪行はスケールが小さい、バッディにはもっと危険で大きな罪を犯してほしい、と『スイートハートの嘆き』を歌う。

 歌うスイートハートに絡むバッディーズ全4人は、存在するだけで蠱惑的な雰囲気を発揮しそうなアイドルを求めて選んだ少数精鋭。“ブルーラグーン”にいなかったバッドボーイはこの場面にいます。クールを中心にしたバッドボーイの群舞も見所の1つです。

 

S5B バッディのアジト『悪のレッスン~デンジャラスな男になるために~』

 ポッキー<神谷幸広>を連れてアジトに帰還したバッディ<信玄誠司>。好きな人に振り向いてもらえないポッキーの話を聞いたバッディは、スイートハート<華村翔真>がモテるコツを教えればいいと提案する。マダムからお金を巻き上げるジゴロ、銀行強盗、パスポート偽造といった悪のレッスンを経てポッキーのチョイ悪のスキルが開花し始めたその時、アジトの警告音が鳴る。

 特に悪のレッスンの場面がそうなんですけど、実際の舞台でスイートハートを演じた美弥るりかさんの、気だるげな色香漂う身のこなしと洗練された小道具使いがとてもカッコいいんですよね。翔真さんならその域に迫れるんじゃないかと思ったのも配役の理由の1つでした。

 

S6A 『カオス・パラダイス』

 アジトを包囲したグッディ<舞田類>に始まり、スパイシー<北村想>・ホット<山下次郎>・ファニー<水嶋咲>、クール<葛之葉雨彦>・王女<ピエール>、王子<秋月涼>、スイートハート<華村翔真>が『カオス・パラダイス』を歌い継ぐ。善と悪それぞれを象徴する世界を生きてきた人々は互いの持つ魅力を初めて知り、これまで感じたことのないスリルと興奮、戸惑いを味わっていた。地球に住む人々の纏う白色と、月からやってきた者たちの纏う黒色が混ざり合い、巻き起こった混沌の渦の中心にはバッディ<信玄誠司>がいる。

 いわゆる中詰ということでほぼ全員が出演しています。類さんはこの白の衣装も着こなしてくれそう。
頭取の孫娘役の姫野かのんくんは実際の舞台での役通りの動きだとこの直後の場面に出演するため中詰にいないのですが、身長の都合で後のラインダンスに入れられなかったので、中詰で地球国民の女役をあてました。あの白のワンピース可愛いんですよね。主にバッドボーイを担当している橘志狼くんと対になる位置で踊ってほしいです。
 S4Aの着ぐるみで俊敏に動けそうなピエールくんは王子にぴったりだと当初考えていたのですが、この場面の王子のソロの歌詞をリアル王子のピエールくんが歌うと重みが大きすぎると思って一旦外し、また王女役にふさわしいアイドルが見つからなかったことから王女役にしました。台詞のない物語を表情や仕草で見せる能力が高いアイドルだと思うんですよね、ピエールくん。サイバネシリーズのエル役にも通ずるものがありそうな役柄です。
 逆に王子役の涼くんは、この場面の王子のソロを歌っているのが想像しやすかったです。メタな視点でいうと涼くんはSideMで唯一女性声優が少年を演じている役なので、女性が少年を演じている王子役との親和性が高いのは当たり前と言えばそうなのですが。

 

S6B 『ポッキーの悪事~バッディ覚醒~』

 再び顔を突き合わせたバッディ<信玄誠司>とグッディ<舞田類>だが、ポッキー<神谷幸広>がバッドな宇宙人男<清澄九郎>・バッドな宇宙人女<天峰秀>相手に偽造パスポートを売りさばく現場を見たグッディは、バッディそっちのけでポッキーを追いかけ始める。嬉しくて『ポッキーの悪事(ポッキーの片思い)』を歌うポッキー。ひとり取り残されるバッディに、スイートハート<華村翔真>は落胆を隠せない。
 大悪党のプライドを傷つけられ、一番ワルイことは何だと息巻いて『バッディ覚醒(BADDY)』を歌うバッディは、ポッキーとバッドな宇宙人女<紅井朱雀>の会話からある計画を思いつく。

 ガタイが大きくて声の低い人が高笑いした後吹っ切れたように歌い始めたらすごい迫力だろうなと思うので、誠司さんにはそこの切り替えをバシッと見せてほしいですね。
 バッドな宇宙人たちは最小限として3体に。ポッキーと会話するバッドな宇宙人女については、根拠はないけどすごくいい表情をしてくれそうな気がしたので朱雀くんを選びました。

 

S7 『ビッグシアターバンク式典舞踏会』

 地球で一番安全な銀行“ビッグシアターバンク”で開催される舞踏会に潜入したグッディ<舞田類>。この銀行に納める予定の惑星予算をバッディ<信玄誠司>が狙っているという噂を警戒して頭取<古論クリス>たちに声をかけるも、バッディ一味は鮮やかな手口で犯行を進めていく。
 女王<東雲荘一郎>、頭取、パトロールバード・ムームー<冬美旬>、スースー<伊瀬谷四季>、プリン<岡村直央>、出向銀行員(宇宙人)<硲道夫>へと歌い継ぎ、招待客?男<黒野玄武ら>・招待客?女<蒼井享介ら>たちの踊りが惑わせる中、バッディとグッディは束の間の邂逅を迎える。

 クリスさんを頭取役にした理由が、この場面の台詞をあの深みのある低音で言っているのが想像しやすかったことです。筆者、容姿端麗な人がおじいさんやおばあさんを演じるのが好きなんですよね。でもよく考えたらこの台詞を発しているのはバッディでした。
 色んな意味でインパクトのある出向銀行員(宇宙人)役に誰を当てようかと考えて真っ先に浮かんだのが道夫さんだったんですけど、ステータス上はDance型だとしてもやっぱり道夫さんの歌を聞きたいと思い配役しました。宇宙人の設定や所作を徹底的に研究して演じてくれそうです。

 

S8 『グッディの怒り』

 惑星予算と王子たちがバッディ一味に奪われた。「彼のせいで全てめちゃくちゃ―」と感情をあらわにするうち、グッディ<舞田類>は生まれて初めて怒りや憎しみを知ったと気付く。そんなグッディに呼応するように集うグッディーズ<神楽麗紅井朱雀花園百々人ら>。女王<東雲荘一郎>、王女<ピエール>と侍女<渡辺みのり>、パトロールバードたちも共鳴し、「活性化 活性化 私たち今生きてる―」、という彼女たちの思いは、女王とスースー<伊瀬谷四季>の二重唱を経て、カインド<兜大吾>、ハッピー<御手洗翔太>、グッディーズ<握野英雄>を中心とした命を燃やすようなラインダンスに発展する。

 グッディがバッディへの怒りと憎しみを通して「生」を実感するという、何度見返しても迫力に圧倒される熱い場面です。実際の舞台でグッディとラインダンスの中心3人を演じた娘役計4人は同期生ということもあり、類さんと同い年かつ元警察官の英雄さんを中心メンバーに組み込みました。シェフといい王子といい、何故か役柄にまつわる経歴が充実している315プロ。
 ラインダンスはある程度の人数が必要で、実際の舞台ではバッドボーイやバッディーズ側の生徒さんを除外してラインダンスメンバーを組んでいるのですが、全49人でそれをするとかなり少人数でのラインダンスになってしまうため兼役がたくさんいます。例えば麗くんは主に頭取一家の嫁役で出演していますし、朱雀くんは前述以外だとアラビア半島の女(地球国民)とバッドボーイも演じています。百々人くんに関しては、315時空の彼のパブリックイメージはきっと「何でも出来てニコニコしている」というグッディーズのそれに近いだろうというのと、この場面のメッセージが彼に何かを与えてくれればという考えのもと、通し役のグッディーズに選びました。

 

S9A バッディのアジト『悪の華

 大階段に悠然と現れるバッディ<信玄誠司>。大金を手に入れ、王子<秋月涼>たちを含めあらゆる地球国民たちをバッドボーイに引き込んだ悪の広がりは止まらない。バッディーズ<蒼井享介榊夏来ら>も妖しく絡み、悪の勢力の盛り上がりが最高潮に達した瞬間、アジトが激しく揺れる……。
 アジトに爆薬を仕掛けたのは、カッコいい男の生き様を知り、信念を貫くために行動したポッキー<神谷幸広>だった。アジトに到着したグッディ<舞田類>に後を託し倒れるポッキー。スイートハート<華村翔真>はポッキーを称賛し、ポッキーを抱きしめ彼の顔に頬を寄せながら姿を消す。

  地球に住む男性陣のほとんどがバッドボーイと化しての男役群舞。誠司さんには、背中で語る信念と、群舞を統率するDance値を思う存分見せつけてほしいです。
 ポッキー巡査の最後の台詞は幸広さんで想像できました。スイートハートとポッキーが姿を消す時のあの構図、翔真さんと幸広さんで観たくないですか?

 

S9B バッディのアジト『罪』

 拳銃を構え降伏を要求するグッディ<舞田類>に、バッディ<信玄誠司>は「オレはやりかけた悪事は最後まで貫くんだよ」と語る。「遠く離れた星たちが―」とカゲソロ<桜庭薫>による『悪の華』が響き、もうすぐ燃え落ちようとするアジトで繰り広げられるグッディとバッディの攻防を表現するデュエットダンス。

 カゲソロは実際の舞台だとクール役の宇月颯さんが担当しており、315プロのVocal値が高いアイドルたち数名も候補に挙げたのですが、『悪の華』の歌い出しに「星」が入っていることに気付き、薫さんとの縁を感じました(DRAMATIC STARS的な意味で)。薫さんはエモーショナルになり過ぎずにしっかり歌い上げてくれる気がします。
 誠司さんのパワーあふれるダンスと類さんの没入感の高い表現力が合わさって、珠城さんと愛希さんとは異なる味わいのデュエットダンスになるかもしれません。

 

S10 『ピースフル・パラダイス』

 魂(女)<ピエール>と魂(男)<葛之葉雨彦>が舞台で踊り、誰もいなくなった大階段にパトロールバードのムームー<冬美旬>、スースー<伊瀬谷四季>、プリン<岡村直央>が現れる。パトロールバードとグッディーズ(天使)<木村龍九十九一希花園百々人ら>に続き、白色基調の衣装に身を包んだ登場人物たちが次々に現れては『ピースフルプラネット地球』『スイートハートの嘆き』のメロディーにのせてその後の暮らしを歌い語って行く。だが最後に現れたバッディ<信玄誠司>は、ここが“天国”だと知るや、「じ……冗談じゃねえ!」と紙巻きたばこを取り出し吸い始めるのだった。
 そして登場人物全員が「天国なんて行きたくない―」「邪魔だ どけ!―」と『BADDY』を歌い踊る狂騒の中、舞台の緞帳が下りて閉幕となる。

 フィナーレの始まりを飾る魂(男・女)のダンスは実際の舞台と同様にクール役と王女役の2人を配しました。水色の衣装に天使の輪っかと背負い羽根がグッディーズ(天使)で、他のグッディーズは白基調でお花の付いた衣装を着て階段下りしています。
 階段下りの注目ポイントになりそうなところを2つだけに絞って挙げると、1つ目は頭取夫人<清澄九郎>の扇子使い。唯一和装で階段下りする頭取夫人ですので、投扇興を特技とする九郎くんの見せ場になりそうです。2つ目はポッキー巡査<神谷幸広>の歌い終えた後の動き。ポッキー役の月城かなとさんの所作があまりに決まりすぎて、筆者は初めて見た時幸広さんのそれと違う意味で変な声が出ました。ここを幸広さんがどう作ってくるかなあという期待があります。
 ちなみにWトリオはパトロールバード3体と神楽麗くん、秋山隼人くん、天峰秀くんの3名。龍くんにも見せ場を作りたかったのですが、アフリカ大陸の男(地球国民)をあてると出演場面をこれ以上増やせなくなり、申し訳ありません。
 この作品を観終えて何を感じるかは人それぞれでしょうが、筆者の中では「善と悪」というシンプルな構図を縦糸に、「愛と信念」というテーマを横糸に織り込んだ作品が「BADDY」なんですね。レビューらしい定型構造はきっちり守りつつ、ファンタジックな幕開けと見せかけて皮肉交じりにも思えるほど挑戦的な演出の連続も両立している「BADDY」。初見の印象は「トンチキ」とか「クレイジー」だとしても、この作品を楽しんだ筆者のささやかな空想が、誰かがタカラヅカレビューあるいはアイドルマスターSideMに関心を持つきっかけの1つになったなら幸いです。

 

 

 おまけとして記事作成に用いた香盤表的な画像をアップロードしておきます。筆者はこんな感じで出演場面を想定しました。

「BADDY」上演当時はこっちで新人公演見たいな―なんて思っていたんですけど、当時の月組の新公出演者って、現在の315プロのアイドルより10人少ない39人なんですね。出演者のやりくりはもっと難しいはず。

 

 感想としては、「この役は絶対にこのアイドル!」と言える役が多くない分、どの役も複数のアイドルが候補に浮かんで楽しかったですね。メンタル属性アイドルに比重が偏りがちなのは筆者のヘキです。
「この役はこのアイドルのほうが似合うと思う」など読まれた皆さんの感想も教えていただけると嬉しいです。ここまで書き終えておいてですが、世の中に悪があることを分かった上で自らの中に封じ込めているみのり女王や、頭に大きな月のオブジェを乗っけて王子王女にすかさず解説をくれるクリス侍女、見たいですもん。

 そして月組は奇しくも5年前と同じ期間に、宝塚大劇場で新作2本立ての公演中です。ご興味のある方はどうぞよろしくお願いします。

月組公演 『応天の門』『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』 | 宝塚歌劇公式ホームページ



 読んでいただき、ありがとうございました!