gzmlhzmkwq7w3の日記

 自分の趣味とか雑感その他を、気が向いた時に書き連ねる予定です。【2023/12/20追記:昨今の問題について筆者のスタンスを書きましたので、ブログトップに表示しています。】

月組大劇場公演の千秋楽ライブ配信を見たので今のうちに感想を書きたい

 この日を待っていた。2020年11月1日、宝塚歌劇団月組公演「WELCOME TO TAKARAZUKA」「ピガール狂騒曲」の大劇場千秋楽。
 本来の公演日程と公演日程調整後の2回に渡って連休を移動させたほど楽しみにしていたが、諸般の事情により観劇を断念した。だからこそ、千秋楽はどんな形であっても見逃すわけにはいかなかった。そのぶん社会人として出来ることはお金を落とすことかなと思い、キャトルレーヴオンラインで宝塚GRAPHのバックナンバーを数冊、公演プログラムは買おうとした日に売り切れてしまったためル・サンク(ここ重要)を購入し、可能な限りの心構えを行った。
 そんなわけで、Rakuten TVでの千秋楽のライブ配信を見た感想を思いのままに書いていきたい。作品の内容よりも、出演者に対する感想の割合が高いと思う。時々愛称になるのは許してほしい。何となく入団期も併記。

 

 

 

  • JAPAN TRADITIONAL REVUE「WELCOME TO TAKARAZUKA ―雪と月と花と―」

 すっきり端正でまとまりの良いレビューだった。演目発表の時は珠さま(主演)だから玉さま(監修)という発想先行かと思っていたが、序盤と終盤は舞台そのものが明るく照らされている場面、中盤は打って変わって演者自身の放つ光で舞台を照らしている場面が多いように感じられ、なるほどこれは月組以外考えられないと思った(?)。うまく伝わっている自信がない。
 プロローグで『雪をたずねてどこへ行こう』と歌っていた2名はハモリが良かった。A・B日程でメンバーが異なり、千秋楽では咲彩いちごさん(104期生)と詩ちづるさん(105期生)のコンビだったらしい。
 月城かなとさん(95期生)はしゃべ化粧だと轟悠さん(71期生)のエッセンスを感じる瞬間があった。雪組顔なのかな(轟さんはもともと月組だったそうだが)。
 106期生の口上。上手側の霧乃あさとさん、「加えていただきました!」の語尾が元気。下手側の乙華菜乃さんは可愛かった。106期生39名が同じ舞台に立つのはこの日が最後なんですね。あと衣装が可愛くてほっとした。若紫色の着物に日本髪。
 月が満ちるのをバックに繰り広げる場面、こういう人海戦術宝塚歌劇の醍醐味でもある。はじめは3組の男女以外が顔出ししていなかったので、この顔の出てない人たちも全員美人なこの空間やばいな……と思った。斜めにバーンと並んで、扇子が波のように滑らかに動くのが格好良かった。
 主題歌の歌い出しがキャッチ―なのも好き。『ウェルカム!ウェルカム!タカラヅーカー』ってふとした瞬間に口ずさみそうになる。筆者の好きな他ジャンルの話になるが、こんなにウェルカムウェルカムって言われると歌パレ*1かな?と思った。

 

 原田諒先生がこういう軽快な作品を書くイメージがなかったのでちょっと驚いたし、突っ込みたいところもいくつかあるんだけど、なんやかんやでおめでたく丸く収まる作品が初舞台公演で良かったと思う。
『この世界が劇場なら人は誰もが道化役者』という歌詞。主役じゃなくて道化役者というのが良い。本当の自分を探して新たな人生を始める、ジャック(演:珠城りょうさん、94期生)とガブリエル(演:美園さくらさん、99期生)だから2人が主人公なのだなと。
 ガブリエルのアパルトマンにジャックが現れた時のSEが完全に少女漫画でクスっときてしまった。あと、「私を助けると思って……」と言う弁護士は絶対に頼れない。ビラ配りの男を演じていたのは蘭尚樹さん(100期生)らしいが、出世しそうな感じがした。アンリ・ゴーティエ=ヴィラールもといウィリー役の鳳月杏さん(92期生)が飛びながら台詞を口にするあたり、大人気なさが前面に出ていて面白かった。マルセル役の輝月ゆうまさん(95期生)はいつの間にやら悪役が似合う男役になっていた。そしてがなりが上手い。弁護士・ボリス(演:風間柚乃さん、100期生)がバケツを被ってムーラン・ルージュに潜入した場面、ボリスのいる上手が映るたび笑ってしまった。
 月城さんのロングトーンすごい。今作の月城さんには、ムーラン・ルージュの創業者であるシャルル・ジドレールという役に見合った貫禄をだんだんと感じた。なんとなく若手なイメージがあったけれど、研11。1期上の珠城さんのほうが若々しく感じるのは不思議だ。そしてジャックがシャルルに心惹かれるのも納得できる描写で安心した(過去の原田先生の作品を考えると)。ガブリエルからジャックはともかく、その後のガブリエルとヴィクトール(演:珠城)の恋愛描写がおざなりなのは気になったけど。
 そしてカンカン!やっぱりカンカンは良いな!宝塚のカンカン最高!
 暁千星さん(98期生)が踊ると劇中レビューとしての説得力が段違いに増す。彼女のような華のあるダンサブルなスターが今後も生まれてほしい。回転技(連続11回転くらい?)素晴らしかった。
 仮面を付けたジャックとガブリエルがデュエットダンスする場面、鏡張りになると観劇している側も映るので臨場感が増した。

 フィナーレに入って、106期生の初舞台ロケット。斜めに3分割(?)して踊るシーンや、足上げをしながらつないだ手を高く上げる振付が印象に残った。オールドローズとベビーブルーという淡さのある色味でまとめたトリコロールの衣装も初舞台生らしくて、息の合ったラインダンスを見せてくれた彼女たちの今後に幸あれと祈った。
 珠城さんを囲む淑女たちのナンバー、2人ずつ珠城さんの前に出てくるのが可愛い。ここを誰と誰で組ませるかでセンスや性癖が問われそう。
 続いて打楽器の強い面白いアレンジで始まる紳士たちのダンス。ジャージャー言っていたのはどの楽器だろう。
 そしてトップコンビのデュエットダンス。黒燕尾の珠城さんと、すみれ色の地に銀色の装飾が付いたドレスで舞う美園さんを見ていると、なぜこのコンビにはオーソドックスなレビューが回ってこなかったんだろうと惜しい気持ちになった(タイが舞台のレビューはあったけど、ちょっと変わり種に属する気がする)。
 パレードで大団円。最後の並びだと、下手から水色(美園さん)、白色(珠城さん)、ピンク色(月城さん)の順かつ珠城さんの雉羽根が下手から水色、ピンク色になっていてトリコロールが完成するのは視覚的に面白いと思った(ジャックとヴィクトールの2役だから2色?)。あと娘役の白いドレスにスリット入れたの天才の所業。

 

  • 月組生の頼もしさ ―出演者にまつわる雑感―

 縁があるというか勝手に縁を感じている生徒が何人もいるのが月組だ。学生時代の友人と同郷だとか、別の友人のバレエ教室の後輩だと教えてもらったとか、そういう形で存在を知った生徒がいて、他組には1人もいない。初観劇が月組だったということもあり、月組公演を見ると、芝居の細やかさがなんともしっくり来るというか馴染むな……と思う。
 光月るうさん(88期生)は組長に。初舞台生の口上の際の挨拶をする瞳の強さに、管理職の貫禄を感じた。紫門ゆりやさん(91期生)はいつ見ても顔が良いし、眼鏡も素敵だった。紫門さん研16……?
 筆者が観に行けた最後の初舞台公演「1789」で初舞台を踏んだ101期生のなかでは、2名をあげたい。1人目は、芝居でミスタンゲットという出番の多い役を演じていた天紫珠李さん。あの時は男役だった彼女が、歌も芝居も娘役転向組とは思えないクオリティでやり切っていてほほうと思った。2人目は、彼女のとろんとした可愛らしいお顔は日本物のしゃべ化粧でも判別しやすかった結愛かれんさん。ショーだとプロローグ、芝居だとフィナーレというように珠城りょうさんの後方に映り込む場面がライブ配信では何度もあり、彼女の独特な色っぽさが作り出す彩りは貴重だと感じた。
 同じく「1789」、筆者が観に行った貸切公演でお手伝いをしてくれていたのが、当時研2の風間柚乃さんと夏風季々さん(ともに100期生)。風間さんの大活躍は観劇できていなくても耳に入ってきていたが、筆者がひっそり気にしていたのは夏風さん。月組配属で愛称が「つきこ」なこと、両手でハンドマイクを持っているうちに腕が開いてしまったことが印象的で、「開いちゃうの分かるよ、つきこちゃん」と微笑ましく見守っていた。そんなつきこちゃんが、名前のある役を演じ台詞を貰い、フィナーレの淑女大階段場面では結愛さんと対に立って珠城さんの後ろという絶好のポジションを得ていたことに胸が熱くなった。
 芝居のカンカンでは海乃美月さん(97期生)がソロで5回転くらいしていただろうか。彼女は「1789」では役替わりでトップスターの相手役をしていた。彼女の綺麗で大人っぽい顔立ちは上級生になってから映えてくると思っていたので、今でも宝塚歌劇団に身を置いてくれていることがありがたい。
 そして蒼真せれんさん(98期生)、この作品に欠かせない大役だったがプログラムに載ってなかったらしい。ル・サンク買っていてよかった。背が高くて爽やかで、青系の衣装が似合う。この公演がきっかけで彼女に注目したという人は私含め多数いることだろう。次に観劇できるときは、彼女をさがしてみよう。
 ここまで名前と入団期を並べて書いたことで気付いたが、筆者は102期生以降に対する知識・認識が圧倒的に足りない。ライブ配信は画面で映る範囲しか見えない、という当然のことながら重要な特徴があるため、現地で観劇できていたら、「プロローグで筆者の正面にいたあの人は……」とか「群衆芝居で面白そうな会話をしているように見えたあの人は……」のような独自な視点での新たな発見ができたかもしれない。

 

 最後に、松本悠里さん(44期生)。
 筆者の初ミエコさんは「白鷺の城」(2018年宙組)で、突然のセリフに「直接脳内に……!」とびっくりしたのが思い出された。
 今作ではヴィヴァルディの「四季」より「冬」と鳥居という斬新な組み合わせの場面でじっくりと舞を堪能したが、心なしか瞳が潤んでいるように見えた。伏し目がちになってセリ下がりしていくのも切なかった。
 フィナーレで着用していた黒地に紅白の梅の着物。両肩と背中にかけて白い翼の絵柄が描かれており、今作でミエコさんが退団されるということを実感した。素晴らしい舞を見せてくださり、ありがとうございました。

 

 思いつくままに書いたので、かなり散漫で読みにくい記事になってしまった。

 次の月組公演こそは、宝塚大劇場で見届けたい。

*1:アイドル育成カードゲーム・アイドルマスターSideMに登場するアイドルユニット・Cafe Paradeの持ち歌『Cafe Parade!』のこと。1番も2番も「Welcome!」で始まるし、サビでも「ようこそ」「おいでよ」と歌う楽曲。なおユニット名と曲名が同じなので、区別するために楽曲のほうを「歌パレ」と呼ぶことがある。

井上瑞稀くんの誕生日を祝いたい

 10月31日は井上瑞稀くん(ジャニーズJr./HiHi Jets)の誕生日です。おめでとうございます。
※この日記は、みじゅきの誕生日を祝うのと同時に、まだ知って日が浅いうちにみじゅきの印象を振り返っておこうという趣旨でお送りします。

 

 HiHiの中でもともと顔と名前が一致していたのが、ガリさんとみじゅきでした。
 もともと男性アイドルに関しては中性的な顔の人が好きで、ザ少年倶楽部(NHK BSプレミアム)を何となく見ていた時から、みじゅきのことを良いなと思っていました。ジャニーズの世界に足を踏み入れたと自覚する前に放送された中村嶺亜さん(ジャニーズJr./ 7 MEN 侍)との「チラリズム」(NEWS)も、あまりの可愛さに何度も見返しました。
 そんな「HiHi Jetsの可愛い子」のことがグループ丸ごと気になりだしてからも、みじゅきのイメージが大きく変わることはありませんでした。ただ、ここまでパフォーマンスに死角がない人だとは考えていなかったです。いつ見ても歌もダンスもめちゃくちゃ上手いし、安定感も凄まじい。最近だと「Fight Back」ダンス動画でセンターに来たときのダンスのキレに、画面の前でゾクゾクしました。
 みじゅきの一番すごいと思うところは、どんな楽曲であっても自分の魅せ方について100%を超える正解を常に叩き出す点だと個人的に感じています。キュートからクールまで、振れ幅の大きさを完全に自分のものに出来ているからこその技ですね。「帝王」たる所以を感じずにはいられない。
https://www.youtube.com/watch?v=xMUMXzfcbp0


 ただ、「櫻井・有吉THE夜会」でサソリを食べたのはびっくりしましたし、「バナナナナナ」を編集したのもなんだか意外でした。初見ではゆうぴーのパートでやっと動画の意図を理解できたのが思い出されます。
 総じてメディアをうまく活用していますよね。そしていろんな工夫をしてくれている。Johnny’s net オンラインからの「ザ・みずき倶楽部 俺担にQ」のアンケートお知らせメール、保護してあります。そういうことも実現できるのだと驚いた企画でしたが、裏を返せばソロで4曲回替わりをしても大丈夫だとスタッフ陣に信頼されている証だと思いました。
https://j-island.net/movie/play/id/4964
https://j-island.net/movie/play/id/6639

 

 瑞稀という名前で思い出さずにいられなかったのが、事務所の先輩にあたる生田斗真さんも出演していたテレビドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」の主人公・芦屋瑞稀さん。原作漫画に触れる機会はなかったものの、放映が思春期を直撃した筆者の学校でも人気でした。男装して男子校に入るという設定もクリアして実写に出られそうなくらい、名前とビジュアルが合致しているのが恐ろしい。
 そして「瑞」を使う形容詞「瑞々しい」は「生気に満ちて若々しい」の意。その字を冠する彼が、10代最後の夏に青春ドラマの重要な役を演じたという事実がすごい。「荒ぶる季節の乙女どもよ。」は典元泉くんという役に衝撃的な場面があることを知ってちょっと勇気が必要でしたが、何故かこんな片田舎の放送局でも少し遅れて放送が始まり、決心がつきました(つまりまだ最終回を見ていません)。みじゅきが出演していることを過剰に意識せずに一視聴者として見られているのは、演技力の賜物なのかなと思います。

 

 褒め一辺倒の記事になりましたが、それくらい稀に見るものを持ったアイドルだと思います。
 NHK大河ドラマ出演という大仕事が決まったことですし、吉兆を次々に引き寄せて、おめでたいことが数多く起きる1年になりますように。

 

 悔しいのは、ガリさんともども初めて顔と名前を認識したタイミングを覚えていないことですね。それを覚えていたら、もっと突っ込んだ深いことが書けたかもしれないのに。
 最後はゆうぴーです。書きあがるかな?

 読んでいただき、ありがとうございました!

橋本涼くんの誕生日を祝いたい

 10月30日は橋本涼くん(ジャニーズJr./HiHi Jets)の誕生日です。おめでとうございます。
※この日記は、はしもっちゃんの誕生日を祝うのと同時に、まだ知って日が浅いうちにはしもっちゃんの印象を振り返っておこうという趣旨でお送りします。

 

 ISLAND TVには、グループ別に卵型のキャラクターがありますよね。そのグループ別設定をまとめた画像を見た時、明らかに異彩を放っているグループがいると思ったのがきっかけでHiHi Jetsの設定決め動画を見ることにしました。これが、はしもっちゃんの顔と名前を認識した最初の機会です。
 この動画においてはしもっちゃんは長めの髪型に片耳ピアス、ネックレスに開襟柄シャツといういかにもチャラい装いで、挨拶からふにゃふにゃした笑みを浮かべていました。しかも、次々に挙がるおかしな設定案を「可愛い」と肯定し続けている。「チャラくてモテそう」と感じると同時に、「彼をうかつに好きになったらまずい」と勝手に警戒心を抱いていました。
 話は反れますが設定決め動画、他のグループは自らにちなんだ設定を各所に盛り込む一方で、HiHiの場合その点はそこそこに架空の女子高生の設定をワイワイしながら作り上げているのが面白おかしい。
 https://j-island.net/movie/play/id/9

 

 HiHiのYouTube動画を毎週チェックするうち、はしもっちゃんへの印象は少しずつ転換しました。見た目に反して控えめ、想像以上の天然ボケ、ギャルみたい、など思っていたのと違う一面が見えてきて興味深かったです。あと髪型や眉で結構雰囲気変わりますよね(特に眉)。
 決定的だったのはSummer Paradise 2020(以下「サマパラ」)の初日に投稿されたHiHiの日動画144本ノック。五者五様に趣向を凝らした動画を作ってくれた中で、はしもっちゃんが個人で担当した動画は、端的に言えば「癒し」。料理したりTシャツに絵を描いたりといった企画性のある動画もさることながら、おおと思ったのが「HiHiの日 No.7」と「HiHiの日 No.71」。生きているだけで褒めてくれる人って現実に居るんですね(多少の語弊あり)。思いやりのある語り掛けに心をぐっと掴まれたその瞬間に、前述の警戒心はすでに消し飛んだことに気付きました。
https://j-island.net/movie/play/id/6695
https://j-island.net/movie/play/id/6759

 

 サマパラのソロ曲に選んだ「Your WURLITZER」(関ジャニ∞)も印象的に映りました。『もうみんな僕に預けて』という歌詞を、優しいと形容されることの多いはしもっちゃんに重ねるという意図はきっとあったでしょう。それでも、ギター1本持って現れてこの曲を歌うのを見ていると、カッコいいなあと素直に思う気持ちもあったけれど、あなたも預けていいんだよと思わずにはいられなかった。
 過去のHiHiのパフォーマンスを見返すたびに感じるのは、2020年のはしもっちゃんのパフォーマンスはそれまでと何かが違う気がするということ。芸歴の長い人ではあるけれど、そこから伸びることってたくさんあるのだなあ、と素人ながら思います。

 

 はしもっちゃんの名前「涼」はオアシスのイメージです。人々にすずしい空気と水をもたらす、爽やかな憩いの場。己の強みや押し出し方をどう捉えているかは分からないけれど、オアシスのような癒しや安らぎを与えるだけでなく、はしもっちゃん自身も得られるような1年になりますように。

 

 最初に書いたガリさんの誕生日祝い記事があっさりすぎて申し訳なくなってきました。
 次というか明日はみじゅきです。無事にアップできるかな。

 読んでいただき、ありがとうございました!

宝塚歌劇団のレビュー「バビロン~浮遊する摩天楼~」を315プロダクションで配役したい・後編

 タイトル通りの空想配役・後編です。
 諸注意については前編の記事と同じですので、先にご確認をお願いします。

 

 それでは、場面と配役について解説していきます。

 

 

第六景 砂塵

 ベドウィンの男A<桜庭薫>が「災いの予感を静かに歌う……」と切り出します。砂塵の女たちにオアシスの男たち<クーフィーヤ(アラビア半島文化で男性が被る頭巾)ありが天道輝硲道夫ら、なしが秋月涼古論クリスら>もコーラスし、来るべき波乱を予感させます。
 マレーネ<舞田類>と外人部隊の男<順不同で伊集院北斗鷹城恭二木村龍若里春名>たちによる魅惑のダンスタイム。外人部隊の男A<天ヶ瀬冬馬>はマレーネに迫るも、かわされます。他にも堅気ではなさそうな人物だらけの空間に、白のスーツを着た男S<華村翔真>とオレンジのジャケットとスカートを着た女S<都築圭>のカップルがセリ上がりで登場します。
 ベドウィンの歌手<東雲荘一郎>の「赤い月上る時……」という歌をバックに、出迎えたマレーネの魅力に惑わされる男Sと女S。赤い衣装の酒場の女<渡辺みのり北村想>たちも歌に加わり、サロメ<赤色の衣装が蒼井悠介、水色の衣装が蒼井享介>や外人部隊の男Aも加担して倒錯的な場面が繰り広げられます。
 2人で逃げ出そうとしたところに立ちはだかるベドウィンの男A。2人を引き離します。踊る砂塵の女たちとオアシスの男たちに阻まれ、女Sの姿も砂嵐に隠され、男Sはとうとう彼女を見失ってしまいます。

 ポップで明るい持ち味の類さんですが意外とこういう役のポテンシャルを持っている気がして、思い切ってマレーネに配役しました。ちょっとつり目なのが良いですよね。そしてどこがとは上手く言えませんがこの作品における真飛聖さんに冬馬くんを感じるので、全編に渡って真飛さん→冬馬くんにしています。外人部隊の男たちは20歳3人と、Dance値で選出した春名くん。
 ベドウィンの歌手は秋園美緒さん→想楽くんという構図通りにそのまま配役していたんですけど、この記事を書いている途中に荘一郎さんがあの曲を歌っている画が突然頭に浮かび、いけるんじゃないかと思って配置転換しました。おそらく『Reversed Masquerade』(Café Parade)の荘一郎さんパート「あなたのSecret それはきっとInvitation」に魔の片鱗を感じ取っていたんだと思います。でもクリスさんに「セイレーンのよう」と評されていた想楽くんの歌声*1も捨てがたい、ということで想楽くんにも同じ楽曲を歌ってもらうことに。みのりさんには赤を着せたい。
 サロメは運動神経を重視して。実際、27:19からの赤色衣装のサロメが画面外から登場する振付は運動神経良くないとできないんじゃないでしょうか。あと18歳ならこの役をあててもギリギリ大丈夫かなと。オアシスの男のクーフィーヤの有無は直感で決めました。輝さんは自ら被りたいと言いそう。

 

第七景 遺跡(イシュタルの門)

「何もかも誰かの夢」という歌詞から始まる『白日夢』を独りで歌い上げる男S<華村翔真>。その間、女S<都築圭>の幻が少しだけ現れ、男の分身<衣装が赤っぽい順に握野英雄舞田類(髪色が明るいほう)、天ヶ瀬冬馬>がドラマチックに舞います。「もう一度立ち上がれ 誰でもない自分のために」と歌い終わると、男Sは自らの右手に口付けをして舞台から消えます。 

 第五景で女Sがしたのと同じ場所に口付けするんですよ。ロマンですね。
 翔真さんってあんまりエモーショナルな歌い方をする印象がないので、こういう楽曲のパフォーマンスを見てみたいという期待を込めました。
 男の分身、配役を決めた後に気付いたのですが属性と得意ステータスがきれいに3種類にばらけました*2

 

第八景A 古代幻想(祝祭)~マルティグラ

 落雷とともに現れた、白い衣装のベドウィンの男A<桜庭薫>。「いつか見た夢の続きを話そう せめて悲しみを紛らわせるために」と歌うと、古代の王女S<都築圭>と黄金の神殿が地底から蘇ります。古代の王女Sの歌とともに、古代の王子<順不同で清澄九郎九十九一希>と古代の王女<順不同で神楽麗冬美旬>が優雅に踊ります。 

 薫さんの歌唱力なら、たった1人で舞台に出てアカペラに近い状態での場面の導入を担えると思います。
 圭さん→トップ娘役に配置した理由その1の場面です。古代の王女Sの衣装を着てほしくて。このスタイリング、筆者大好きなんですよ。ドレスの刺繍も髪飾りの細やかさも素晴らしい。あと圭さんは実年齢が不明ということもあいまって、時空を超えられそうなイメージがあるので。
 古代の王子と王女ともに、優雅さと美しさのあるアイドルを選びました。麗くんと旬くんに関しては、圭さんと同じ場面に出したかったのもあります。

 

第八景B 古代幻想(祝祭)~マルティグラ

「砂煙を上げて地の果てから響く 真夜中の嵐は千年の時を超える……」という重厚な合唱とともに、黄金の衣装を身に着けた古代の人々が次々に現れます。全身を黄金に包まれた神官S<円城寺道流>の朗々としたソロを交えつつ、四天王っぽい神殿の男A<36:27の並びで天ヶ瀬冬馬木村龍大河タケル神谷幸広>が登場したり、古代の獣A<牙崎漣>と古代の獣<紅井朱雀橘志狼>が飛び跳ねて暴れ回ったり、踊り子A(シェヘラザード)<榊夏来>率いる女たちのダンスがあったりと、酒池肉林といった様相で繰り広げられる祝宴。最後は古代の王子A<桜庭薫>が登場して宴を締めくくります。
  宴の終わった神殿に現れたバビロンの王<華村翔真>。「密かに流れゆく時の岸辺に立ち……」という歌い出しの『永遠の岸辺』で、黄金の巫女S<都築圭>との二重唱に。そして神殿の男A<冬馬>と踊る巫女<御手洗翔太>、神殿の男A<幸広>と踊る巫女<北村想>という計3組のデュエットダンスに移ります。 

 神官Sの衣装を着てあの強いインパクトに勝てるアイドルって相当限られると思うのですが、「The Desert kings Live」*3や「Gurdians of Sanctuary」*4での道流さんを見て、彼なら勝てそうな気がしました。初風緑さんとはかなり声質が異なりますし、道流さんの低音でハキハキした歌唱力だとまた違った印象になるような気がします。
 この作品における真飛さんがだいたい冬馬くんなように、柚希礼音さんはだいたい牙崎漣くんです。あと37:22で登場して古代の獣Aを退散させる神殿の男Aをタケルくんのつもりで配役したので、THE 虎牙道的な意味でもここは漣くん。古代の獣たち3人はDance値高くて獣感のあるアイドルで固めました。踊り子A(シェヘラザード)は流し目がクールで素敵なので夏来くんに。
 幸広さんのデュエットダンスが見たくて彼を神殿の男Aに配役しました。3組のデュエットダンス、よく見ると驚異のメンタル属性アイドル率(5/6)。そしてまさかのJupiter同士。

 

第八景C 古代幻想(祝祭)~マルティグラ

※ここから先の場面では、この公演を以て退団する人にのみ衣装にお花が付いています(千秋楽限定)※
 舞台は現代の祝祭へ。マルティグラの男A<映る順に葛之葉雨彦桜庭薫>は歌わず銀橋を渡るだけという贅沢な人選。マルティグラの女(ソロ)<山下次郎>からマルティグラの男女(トリオ)<秋山隼人鷹城恭二秋月涼>へと歌い継ぎつつ、近代的なタキシードとドレスを着たマルティグラの男女<最前列中央の組み合わせは伊集院北斗水嶋咲>たちによる明るく華やかなダンスとなります。
 曲調が変わり、赤と黒が基調の衣装を着たマルティグラの男S<華村翔真>とマルティグラの女S<都築圭>が銀橋の両側から登場。マルティグラの女(オブリガード)<伊瀬谷四季>の情熱的なスキャットが盛り上げるなか、マルティグラの男女たちと入れ替わったオレンジ色のロケット(ラインダンスをする下級生たち。44:56からのソロダンス担当は兜大吾)に見守られながらデュエットダンスをします。そしてアップテンポに編曲された『永遠の岸辺』に合わせてのラインダンスでこの場面は終了です。 

「マルティグラの女(ソロ)<山下次郎>」という表記に違和感ありますが、大人のお洒落さと渋みのある歌唱を期待してこの配役に。隼人くん、恭二くん、涼くんのトリオはそれぞれソロを当てたかった3人なのですが、これだというパートがなかなか見つからなくて申し訳なかった。そして北斗くんと咲ちゃんはこういう場面で最前列中央に居てほしい。
 四季くんそもそもスキャットの意味を知らなさそうだけど、彼自身が持つパッションと歌への気持ちを糧にめちゃくちゃ練習して気持ちの良いスキャットを聞かせてくれるんじゃないかなと思います。Dance値上位5人のアイドル*5でロケットソロが一番しっくり来たのが大吾くんでした。

 

第九景A 終焉

 ここからフィナーレ。
 フィナーレの男2人<順不同で若里春名卯月巻緒>が先に登場してゆったりと踊り、歌い継ぎが始まります。順番は、フィナーレの男A<握野英雄>、フィナーレの女S<都築圭>、フィナーレの男A<渡辺みのり>、フィナーレの男A<伊集院北斗>、フィナーレの女A<アスラン=ベルゼビュート2世>、フィナーレの男女A<英雄アスラン北村想>。フィナーレの男S<華村翔真>は黒燕尾、それ以外の全員が純白の衣装を身にまとい、歌詞に登場する降り注ぐ雪を思わせる場面です。
 続いて一部の男役だけが舞台に残り、フィナーレの男Sからフィナーレの男A<桜庭薫>、再びフィナーレの男Sへと『別れのテーマ』を歌い継ぐと、フィナーレの男Sが銀橋に出て、惜別と決意の表情を浮かべて立ち去ります。

  巻緒くんの天然王子様感は男役かなと思いつつそれを活かした場面をここまで作れなかったので、巻緒くんと春名くんという年代の近い2人を選んで見せ場を作ります。
 英雄さんに「やわらかな陽だまり」って歌ってほしいし、みのりさんに「もしもまだ迷うならこの場所へ帰っておいで」って歌ってほしくて、フィナーレなのに配役を変則的に。英雄さんが白似合うのは過去のいろんな衣装で証明済みですし、みのりさんってどちらかというと自ら旅立つよりは誰かの旅立ちを見守って待つ側の人っぽくないですか?
 フィナーレで突然サヨナラ公演っぽくなるように見えますが、プロローグですでに「吹きすさぶ風に舞い上がる砂は 遠い日の空の幻の雪」という歌詞が登場しているので、砂から雪へモチーフが遷移するのは決して唐突ではないんですよね。荻田浩一先生の作品に総じて言えることですが、いったいどんな人生を送ったらこんなに美しい歌詞を書くことができるんだろう、としみじみ思います。

 

第九景B 終焉

 入れ替わりで銀橋に現れたフィナーレの男女A<ソロで映る順に北村想伊集院北斗握野英雄円城寺道流天ヶ瀬冬馬>5人が、「長い旅の終わりを人はいつか知るでしょう……」から始まる重唱を担当します。その終わりと同時に幕が上がり、大階段にスタンバイして白の羽根扇を振るフィナーレの男女たちの姿が映ります。
 フィナーレの女S<都築圭>による「愛するあなたと巡り会うために……」という足跡をたどるような長尺のソロ歌唱。その間にフィナーレの男A<葛之葉雨彦桜庭薫>までの全員が階段を下ります。そして登場したフィナーレの男S<華村翔真>が自身の歌う『別れのテーマ』で階段下り。最後は全員で『別れのテーマ』を歌い、閉演です。

 真飛さんはこの作品でだと自分以外の出演者が全員退団者ってシチュエーションになりがちで、この場面のフィナーレの男女もまた真飛さん(→冬馬くん)以外全員退団者。冬馬くんもまた旅立ちを見守る側だなあと思います。
 圭さん→トップ娘役に配置した理由その2の場面がここです。一般的な宝塚歌劇ではフィナーレのパレードで複数のスターが歌い継ぐのがほとんどです。ストーリー性のある壮大な歌詞に美しい深みを与えつつ、たった1人で歌うことに説得力を持たせられるのは誰だろうと考えたら、やはり圭さんがベストだと思いました。
 衣装は全員白色なのですが、フィナーレの男S(トップスター)が背負う大羽根は紫色なんですよね。翔真さんに似合う色だと思います。翔真さんの履歴書を読んだことがある人ならば、大階段のど真ん中という光あふれる舞台の一番まぶしい場所に立って観客席を見つめながら独唱する翔真さんに、心を動かされないはずはないでしょう。
 そしてこの作品を締めくくる歌詞が「再び出会えるその日まで」アイドルマスターシリーズの有名なキャッチフレーズ「きらめく舞台で、また逢える」に通ずるものがある気がして、やっぱりこの組み合わせは315だなと感じました(と、強引に締めさせていただきます)。

 

 なんでわざわざ18年前の作品を選んでこういう試みをしたかというと、実は理由がもう1つありました。
 この作品と同じ形式名*6である「レビュー・アラベスク」を冠したレビューが2021年1月から上演予定なんです。

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/fortississimo/index.html

「バビロン」の作者である荻田先生はすでに退職されていてその後は宝塚の作品を手掛けていらっしゃらないですが、違う演出家の先生が同じ形式名をあえて付けた意味を考えずにはいられません。ワクワクしますね!

[2021/4/19追記:レビュー・アラベスクシルクロード」を鑑賞しました。https://gzmlhzmkwq7w3.hatenablog.com/entry/2021/04/18/200733

 

 書いていてとっても楽しかったです。読んでいただき、ありがとうございました!

*1:事務所におみやを置くと見られるMiniクリスさんの台詞にあった気がするんですけど、残念ながら手元に画像がありません。

*2:英雄さん・類さん・冬馬くんの順にインテリ・メンタル・フィジカル、Dance・Visual・Vocal。

*3:2017年11月16日~24日に開催されたSideMゲーム内イベント。

*4:2018年1月17日~24日に開催されたSideMゲーム内イベント。

*5:信玄誠司さん、紅井朱雀くん、橘志狼くん、牙崎漣くん、兜大吾くんの5人。

*6:平たく言うとジャンル名のこと。プロデューサー向けにアイドルマスターSideMでいうと、「ドラマチックアイドル育成カードゲーム」の部分。

宝塚歌劇団のレビュー「バビロン~浮遊する摩天楼~」を315プロダクションで配役したい・前編

 筆者は宝塚歌劇団のファンかつ315プロダクションのプロデューサーなのですが、最近は両者の情報供給が増えてきて、楽しいファンライフを送っています。
 宝塚については、初舞台生の組配属といった人事異動や先行画像などが更新されるようになり、毎日仕事終わりに新着情報の有無をチェックしていた筆者にとっては嬉しい限り。
 315プロについては、「アイドルマスターSideM NEW STAGE EPISODE」シリーズや「ビーストクロニクル~Risin’ Soul~」といったCDの発売が始まりました。特にNEW STAGE EPISODEは、担当ユニットのターンも待ち遠しくなる仕上がりです。
 そんなわけで再び空想配役をしました。

 

 315プロもといアイドルマスターSideMはすでに野郎組の記事で紹介したので今回は省略。
「バビロン~浮遊する摩天楼~」は、2002から2003年に宝塚歌劇団星組で上演されたレビューです。作・演出は荻田浩一先生。破滅と栄華、そして再会への希望を、息をつく間もない展開で耽美的に描いた作品です。
 この作品を選んだ理由はいくつかあります。
 まず、単純に筆者が好きな作品だから。
 次に、9歳から32歳までの幅広い年齢層、多種多様な経歴のアイドルを擁する315プロの一大カンパニー感を考えれば、出来るんじゃないかと思ったから。
 そして、誰でも同じ条件で同じ映像(東京公演の千秋楽、ほぼ全編)にアクセスできるから、です。
 とにかく1度観ていただきたい。なんならこの記事は後編の最後から2つ目の段落だけ読んでくれたらそれで十分なので。タカラヅカ・オン・デマンドとして各種配信サイトで購入できるので!少なくともRakuten TVGYAO!ストアVideo Marketにはありますので!7日間レンタルで550円とかなりお得な価格設定なので是非……(筆者は現行公演のライブ配信に備えてRakuten TV派ですが、回し者ではありませんのでお好きなほうをどうぞ)!

 

※上記の有料配信で画面に映る範囲のみを独断に基づいて配役しました。映りが小さかったり役名の断定ができなかったりした役は配役していません。なお曲名については実況音源のタイトルから推測、場面および役の名前については宝塚歌劇団第82期生ファンサイト「Cherry Blossoms」さんの公演データを参考としました。あと環境依存文字は適宜書き換え。
 当初メインキャストだけを315プロから選抜して配役するつもりでしたが、「もしかして全員出せるんじゃ?」と思った結果、1人のスターの役を数人のアイドルで兼ねる場合があります。ただしトップコンビ(香寿たつきさんと渚あきさん)のポジションは演出上望ましいと思ったので固定。また、アイドル46人全員の名前が必ず1度は登場するようにしましたが、頻度は偏っているのでご注意を。ユニット名および敬称は部分的に省略、名前を列挙する場合は特に断りがない限り舞台下手(画面向かって左)から。ちなみに筆者の担当アイドルはそんなに名前が出ません。
 そして、何人ものスターが一気に退団したこの作品を当時観ていた方々からするとあまり良い気にはならない記事かもしれませんが、失礼のないように書いていきますのでどうかお許しください。※

 

 それでは、場面と配役について解説を始めます。

 

 

第一景A 序(廃都)

 妖しげなメロディーが聞こえてきたかと思うと、「風が歌う通り過ぎた背中の死」という歌詞から始まる楽曲に乗せて豹柄の男<牙崎漣>と豹柄の女<御手洗翔太>、中国の娘<姫野かのん水嶋咲岡村直央>、ホームレス<信玄誠司山下次郎>が次々に登場し、異世界へと誘います。そして開演アナウンス。
 白い衣装に身を包んだ男S<華村翔真>が効果音とともに登場。不安げに彷徨い走る彼は、中国の老人<猫柳キリオ>と中国の美人<渡辺みのり>が出迎える廃都にたどり着きます。「この世界のどこにも帰る家を失くした巡礼の群れ……」とショッピングバッグレディー<アスラン=ベルゼビュート2世>が歌うなか、人混みから姿を現したのは、同じく白い衣装に身を包んだ女S<都築圭>と黒マントの男<桜庭薫>。男Sと女Sは巡り会いを喜び踊りますがそれも束の間、背後に控えるショッピングバッグレディー4人<順不同でアスラン東雲荘一郎神楽麗冬美旬>の重唱が響く廃都の人混みに、2人は引き離されてしまいます。
「迷い込んだ廃墟の街……」と歌い出す男S。背後には黒マントの男が付きまといます。「今は誰が知る 砂に埋もれ消えた都 妖し都 奇しきさだめ バビロン」と言い残すと、男Sの姿は沈んでいきます。

 翔真さんを舞台のど真ん中に立てるならどんな作品が良いだろうかと、数年間考えてきました。当記事はその結論でもあるので、翔真さん→トップスターという構図は絶対に外せなかったです。あとこれは異論あるかもしれないんですけど、翔真さんって花組雪組・専科を経て星組でトップスターになってそうな感じありませんか?*1
 圭さん→トップ娘役という構図の理由はもっと後の場面にあるんですけど、圭さんは身長の割に体重が軽いので、3人で女Sをリフトするシーン(3:31)も大丈夫そうだなと思います。むしろ軽すぎて心配。
 長めのソロを歌うショッピングバッグレディー役の矢代鴻さんの歌声はアスランさんの歌声とやや系統違いではありますが、歌声の迫力を重視して配役しました。そしてショッピングバッグレディーはVocal値の高いアイドルで固めました。
 豹柄の男女はDance値で選びましたし、翔太くんの髪型が豹柄の女のそれにちょっと似ているのもあります。中国の娘は可愛さ重視。ホームレスは年齢が上めのアイドルで身長を揃えたかった。
 キリオくんは大人から子供まで変幻自在に演じてくれそうなので。みのりさんはワートレ中国の衣装*2が良かったなーと思って配役。

 

第一景B 空中庭園1(バビロン・タワー)

「悠久の時の狭間にたゆたう……」と、2人のバビロンの女A<ピエール北村想>を従えたバビロンの男A<桜庭薫>が歌います。そこから「愛しいあなたの秘密をたどって……」をバビロンの男A<葛之葉雨彦>(5:32からソロで映るバビロンの男Aは伊集院北斗)、「果てることを知らぬ夜を月が照らし……」をバビロンの男B<円城寺道流>、「吹きすさぶ風に舞い上がる砂は……」をバビロンの女S<都築圭>と歌い継ぎ、青い羽根を背負ったバビロンの男S<華村翔真>と黒い極楽鳥<映る順に黒野玄武天ヶ瀬冬馬>のダンスパートに突入。バビロンの男Sの歌が終わると摩天楼がゆっくりと立ち上がり、主題歌『別れのテーマ』で総踊りとなります。多くの出演者は一旦退きますが、舞台に残ったバビロンの男A<北斗>が中心となって『別れのテーマ』をもう一度歌い踊ります。
 ここまでがプロローグ。

「バビロン」は全体的にダークな世界観の作品なのですが、主題歌『別れのテーマ』は別れの先に待つ希望を歌う楽曲でもあります。暗いだけじゃないのが315プロダクションで配役したいと思ったきっかけでした。
 薫さんにガンガン歌ってもらうため、安蘭けいさんのポジションに置きました。雨彦さんをトップスターに配置する考えも浮かんだのですが今回は見送りに。道流さんは初見の直感を重視してキャスティング。
 黒い極楽鳥は17歳から選抜。玄武くんはかなり背が高くて冬馬くんとのバランスがどうかなと思いましたが、黒い衣装を着せたい気持ちが勝りました。
 北斗くんは筆者のなかで1990~2000年辺りの星組男役っぽさを感じるので、目立つ場面を持たせてみたいと。というか雨彦さんといい北斗くんといい、もともと髪型が男役っぽいので何かとしっくりきます。夢輝のあさんの流し目カッコいいなあと思いながら見ていましたが、北斗くん上手そう。
 ちなみにこの空想のモットーは「Vocal値上位5人のアイドル*3に歌をたくさん充てる」なので、この5人は今後もたくさん歌います。

 

第二景 間奏曲

 バビロンの男Z<山下次郎>が、白の衣装と小道具を身にまとった娘A<ピエール>に歌いかけます。娘Aの無邪気さに手を焼くバビロンの男Z、そこに現れたのは美女Z<猫柳キリオ>。
 ここで場面は飛び、白銀のスーツに身を包んだ青年S<葛之葉雨彦>と娘Aが1つの傘に収まり、青い衣装の娘B<伊瀬谷四季卯月巻緒>が加わり雨の中を楽しそうに歩き去っていくところで第二景が終わりとなります。

 次郎さんのたはは笑い(恒常N+チェンジ後の台詞とか)や軽妙で枯れた雰囲気が、意外と合う気がしたのでここです。娘Aに足を踏まれておう……ってなっているのが想像できました。あと「砂漠の摩天楼に砂の色の空から下りた天使よ」って歌詞ですね。役とかじゃない限り人間のことは天使だと思わないのですが、ピエールくんなら有り得てしまうなと。
 実はこの場面のカットされた部分を未だに見られておらず、美女Zのくだりの意味もいまいち分かっていなくて申し訳ないです。『夜は千の目を持つ』を歌っていたらしいので、割と明るい場面だったんじゃないかと想像はできるのですが。こういう雨彦さんもいつか見てみたいと思って、第一景での配役を継続しました。

 

第三景 空中庭園2(浮遊する摩天楼)

 ベージュのコートをまとった男S<華村翔真>が登場し、娘C<赤色の衣装が蒼井悠介、紫色の衣装が蒼井享介>をあしらって歩き出します。その先に広がっていたのは、無数の鳩たち<天道輝信玄誠司秋山隼人橘志狼ら>が横たわる光景。純黒の衣装に身を包んだ黒い鳩<桜庭薫>の「灰色の空から真下へと 力尽きて落ちた まだ幼い白い鳩……」という歌が純白の衣装に身を包んだ白い鳩<柏木翼>を呼び寄せ、灰色のコートを身にまとった鳩たちと男Sはともに踊ります。
 ここからの展開を、筆者の感性では上手く言葉に出来ませんでした。鳩たちのダイナミックな振付と、白い鳩の無垢さが胸をつかんで離さない名シーンなので、是非ともご覧あれ。

 315プロで鳥のモチーフが似合うアイドルといえば柏木翼さんと鷹城恭二くんだと思い(紅井朱雀くんは鳥というより四神)、恭二くんだと白より黒っぽい気がして翼さんに。
 冷静に考えると、ここで男Sを天道輝さんにしたらDRAMATIC STARSの3人で踊るシーンがあったんですよ。トップスターの役を固定にしたのでそれは叶いませんが、輝さんには鳩の一員に入ってもらいました。12:39で男Sの前で立ち上がるのは輝さんで、12:29で男Sと黒い鳩の背後で踊っているのは信玄誠司さんです。
 この場面で黒い鳩が歌う『heaven(空中庭園)』は音程の正確さと表現力が要求されるかなりの難曲ですが、薫さんなら歌いこなしてくれるはず。
 娘Cはまるで双子みたいだと思って、ストレートに悠介くんと享介くんを配役。でもどちらがどちらでもいいって訳ではなく、正面に向かうのが悠介くんっぽいし、背後をとるのが享介くんっぽいかなという筆者なりのイメージが根拠になっています(?)。

 

第四景 魔都

 摩天楼に響く鈴の音。取り残された男S<華村翔真>の前に、ヴェールを被った女Sが現れます。彼女に気を取られる間に、忍び寄って歌う黒衣の歌手<アスラン=ベルゼビュート2世>。舞台にネオンが灯った瞬間、場面は一気に魔都へと変貌します。
 退廃的にダンスをする男女に取り囲まれ、男Sも赤いチャイナドレス風の衣装を着た街の女A(マンダリン)<北村想>と踊ります。青いスーツの紳士A<葛之葉雨彦>と赤いドレスの街の女A(ルージュ)<水嶋咲>のダンスをバックに、黒衣の歌手と街の女A(マンダリン)のハーモニーが男Sを酔わせます。
「青白い肌に刻みつけたタトゥーは……」から始まる長尺のソロを歌いながら紳士Aが街の女たちを一手にはべらせたり、スーツの男<黒野玄武天ヶ瀬冬馬伊集院北斗円城寺道流>やタキシードの男<19:58から紳士Aの真後ろかつ中央で踊っているのが硲道夫>たちが踊ったりといったシーンを経て、コートを脱いだ男Sと街の女A(マンダリン)を中心としたクールなダンスが終わるとここでいったん暗転。

 紳士Aのソロって、アイドルの雨彦さんなら絶対に歌わなさそうなくらい、治安の悪い歌詞や突き放したような表現がたくさん出てくるんです。それをあえて歌わせたいし、街の女たちをはべらせる雨彦さんも見たい。見たくないですか?
 雨彦さんと咲ちゃんって身長差が30cm以上あるので組み合わせるのをちょっとためらったのですが、そもそも翔真さんと想楽くんは身長同じだし圭さんに至っては翔真さんより身長が高いので、気にし出したらキリがないと思いこのままにしました。
 道夫さんには最年長Dance型アイドルとしてバリバリ踊るポジションを与えたい。
 スーツで踊る翔真さんは絶対にカッコいいだろうなと思います。想楽くんもチャイナドレス(和製英語なので実際は「マンダリンドレス」らしい)っぽい衣装は「Best Game2」*4で経験済みですし、堂に入ったパフォーマンスを見せてくれそう。

 

第五景 月光

 男S<華村翔真>が街の女A(マンダリン)<北村想>と連れ立とうとしたところに、再び現れた女S。ショッピングバッグレディー<猫柳キリオ>が「見つめ合う瞳の奥は闇 黒い闇」と口ずさむと、紳士A<葛之葉雨彦>がヴェールを外して女S<都築圭>を強引に抱き寄せます。互いに引かれ合いながらも近づかない男Sと女S。銀橋で「青ざめた月が眠る街を照らし……」と『月光』を歌う男S越しに、紳士Aと女Sのダンスや、チェロを引きずりながら歩く辻音楽師<神谷幸広>の姿が映ります。
 銀橋を渡り終えて再び巡り会った男Sと女Sが手を取り合い踊り出すと、いつの間にか豹柄の男<牙崎漣>と豹柄の女<御手洗翔太>も現れて同じ振付を踊り始めます。意味ありげな反応を見せて去っていく紳士A。
 女Sは男Sの右手に口付けをすると突然、走り去りろうとします。そして固く抱き合った2人は、ゆっくりと砂の中に沈んでいくのでした。

『もくろみインディアNight』のキリオくんパート「視線で」にゾクゾクした身としては、キリオくんにソロを与えずにはいられませんでした。問題は、プロローグでキリオくんを配役した中国の老人がこの場面にも居ることですね(見えなかったけど)。
 辻音楽師も実はプロローグから登場していて、淡い色の飾り付きシルクハットと燕尾服を着てチェロを弾いている役です。幸広さんこういう衣装が似合いそうだなと思って配役しました。さらにプロローグつながりでいうと、21:48で画面を横切るのは中国の娘(岡村直央姫野かのん)です。
 23:55~の「ほう……」って感じの表情を浮かべる紳士Aはやっぱり雨彦さんで観たいですね(雨彦さんについての文章量が多いですね)。

 

 作品の内容としては、この場面で一区切りといった印象です。
 記事が長くなりすぎたので。続きは後編で。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

*1:「バビロン」主演の香寿たつきさんは、実際に→専科→と異動しました。

*2:2018年8月1日~8月9日に開催されたSideM LIVE ON ST@GE!ゲーム内イベント「WORLD TRE@SURE in CHINA」をモチーフにした楽曲『千客万来ニーハオサァカス!』における、みのりさん固有衣装のこと。

*3:桜庭薫さん、都築圭さん、アスラン=ベルゼビュート2世さん、円城寺道流さん、北村想楽くんの5人。

*4:2019年8月8日~19日に開催されたSideMゲーム内イベント「Best Game2~命運を賭けるトリガー~」にて、想楽くんは眼帯のチャイニーズマフィア・楽歌を演じました。

作間龍斗くんの誕生日を祝いたい

 9月30日は作間龍斗くん(ジャニーズJr./HiHi Jets)の誕生日です。おめでとうございます。
※この日記は、作ちゃんの誕生日を祝うのと同時に、まだ知って日が浅いうちに作ちゃんの印象を振り返っておこうという趣旨でお送りします。

 

 初めて作ちゃんを認識したのが、ジャニーズJr.チャンネルの自力アキネイター企画・前編でした。
 単純に企画が面白そうだったので見たところいきなり作ちゃんの変顔と奇行(6:53や13:44あたり)に触れてしまったために、正直言ってとても戸惑いました。
 初回の日記で作ちゃんについて「人間の感情を学んでいるヒューマノイドロボット」という表現を使いましたが、それが適切だったかどうか未だに迷っています。
 しかし、実質的に初めて見る作ちゃんがこの動画だったらそうなるのも無理はないことをご理解いただきたい。作ちゃんのビジュアルの良さが、一切頭に入ってこなかったんですよ……。
https://www.youtube.com/watch?v=PU0MDfB0QbE

 

 作ちゃんのことを知らねばと思ったきっかけは、HiHiを好きかもしれないと自覚する一歩手前の頃、HiHi って少年マンガみたいだなと思っていた最中に見つけた、とある作ちゃんファンの方のブログです。作ちゃんを好きになった経緯や好きなところを、情熱的にかつ読みやすくまとめられていました。そこで初めて、作ちゃんが大人びた美形であることに気付きます(遅すぎる)。そして、こうした熱量にあふれるブログの原動力になった作ちゃんのことを筆者は何も知らないのだと悟りました。
 そうした経緯で作ちゃんを見ると意外と年相応な部分があって新鮮だったのですが、作ちゃんに対するイメージを言葉にしようとするとどうしても、ビジュアルやスキルといった方面に注目してしまいます。

 

 作ちゃんのメンバーカラーが紫色であることに異議は全くありませんが、個人的に作ちゃんから連想する色は漆黒です。
 語彙力に自信がないので、筆者が去年趣味で買った「色の名前事典507」(著:福田邦夫、刊:主婦の友社)の「漆黒」の解説(P.268)を一部抜粋。

漆器のことを英語でジャパンというように、日本の代表的な工芸品である漆器は、17世紀にはすでにヨーロッパ諸国でも珍重されるようになっていた。その黒塗りの漆器は、深みのある美しい光沢をもった黒色になり、黒の中でも最高の黒になった。この黒が漆黒である。

 これまで一度も染めたことがないという黒い髪と、つややかな黒い瞳。(知れば知るほど主にギャップで謎が)深みのある美しさ。これは作ちゃんのことじゃないですか。
あと、「HiHi Jets」や「baby gone」のサビの最後で作ちゃんがセンターに来て、長い手足を使って踊っている時の見栄えが綺麗で好きなんですよね。ひょっとすると今の作ちゃんの存在感は海外向けのインパクトや訴求力が高いんじゃないかという気がします。
 作ちゃんに髪を染めないでほしいって訳ではないんですが、できればもうしばらくは黒髪の姿を見ていたい。
https://www.youtube.com/watch?v=K1gcA3HJ4xw ←「baby gone」のパフォーマンス動画

 

 作ちゃんの名前に伝説や神話の生き物である「龍」の字が入っているのって、なんだか示唆的だなあと思ってしまいます。
 もちろん、神秘性やパフォーマンスの力強さといった作ちゃん自身のイメージに重なるところもありますが、なんといっても中国において龍は強さと幸運の象徴。メンバーチェンジを経て再び龍を得たHiHi、絶対に強い。
「斗」が意味するような道具でははかりきれないくらいの幸せが、作ちゃんに訪れる1年になりますように。

 

 ガリさんの時のように名前に絡めていい感じにしめようと思ったのですが、「斗」が難しかったです。
 筆者の持っている本では「斗」の意味の中に「ちいさい」があったんですけど、作ちゃん小さくないし。この字はゆうぴーの時にも登場するので、どう扱おうかな……?
 次回の誕生日ははしもっちゃん。果たして更新できるのか。

 読んでいただき、ありがとうございました!

「Synchronized~シンクロ~」(フェアリーズ)のダンスリハーサル動画を語りたい

 昨年の春、フェアリーズというダンス&ボーカルグループのことを知った。キレッキレのダンスがとても格好良くて、詳しいことはよく分からないけどこういうグループにはもっと売れてたくさん楽曲を出してもらわないと困ると思い、2ndアルバム「JUKE BOX」も17thシングル「Metropolis~メトロポリス~」も買った。
 その上でも一番好きだったのが、2017年リリースの14thシングル「Synchronized~シンクロ~」のダンスリハーサル動画だった。ショート版PVもアップされているのに、なんならそっちよりよく見ていた。
 今年に入って活動休止してしまったけど、今でもYouTube公式チャンネルに動画が残っているのはとても有難いことだと思う。
 そんな訳で、この動画のどこが好きかをさくさくっと語っていきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=khSG07CdY4Y


※筆者はダンス素人な上に、正直メンバーのことは名前くらいしか分からないままでした。ファンの方からしたら物足りないことを書くかもしれませんがどうかご容赦ください。
 楽曲自体の好きなところについてはUtaTenさんに掲載されている歌詞コラムでおおむね代弁されていました。こちらもぜひご参照ください。
https://utaten.com/specialArticle/index/1652

 

  1. イントロ
     →0:05からのクロールのような手の動きから始まるこの曲。曲名になぞらえてか、シンクロナイズドスイミング(現在はアーティスティックスイミングと呼ばれている)のように腕や指先を細かく動かす振付はこの後も全体的に多用される。
     静かに始まったと思いきや0:11から一気に曲調が激しくなるギャップに、筆者は引き込まれた。
     0:14~0:16で5人それぞれ違うポーズを決めた後、「ダッダッダッダッダン ダンダン」で再び音に合わせて同じ振付に。ここの最初が5音というのもポイントだと思う。この楽曲は5人体制になってから初めてリリースされたシングルだった。
  2. 1番Cメロ
    →『[“同調”を律し、凌駕する]』と、呪文のように繰り返される部分。ソロパートを担当する野元空さん(白Tに黒ボトムス)が、中央からスッと現れるのが格好いい。直近の楽曲を聞いた限り彼女は低音かラップを担当することが多い気がするのだが、初めて聞いたフェアリーズの楽曲「恋のロードショー」で個人的に歌声が好きだったのは野元さんだった。
  3. 1番サビ
    →後列センターにいる井上理香子さん(全身黒でロングヘア)の動きは、いつどこで見てもしなやか。
  4. 2番Bメロ
    →『[恋愛も友情も孤独、それさえも]』で、井上さんと林田真尋さん(白Tにグレーボトムス)が背中合わせになるのが大好き。何が良いって、林田さんが小柄な井上さんと並んだために生じる体格差。
  5. Dメロ
    →『I-My-Me-Mine』と『媒介されたい運命ならば』に歌唱パートが分かれる部分。具体的な理由はうまく説明できないけど、後者を歌う林田さん・下村実生さん(全身黒でショートヘア)のバランスが良いなと思う。
    そして『一瞬のシューティング・スター 君も』まで微妙に3対2の振付だったのが、『見ていたらいいな』から全員同じになるのにグッとくる。
  6. 大サビ前
    →なんといっても伊藤萌々香さん(片方だけ半袖に七分丈ボトムス)のキレあるソロダンス。彼女は顔の角度なども工夫しているからか、サビでは特に目に入ってくる動きをしているのじゃないかと思う。「恋のロードショー」でも『大仰にさせといて』で首の動きにアレンジ入れていたのが印象に残っている。
  7. 大サビ終わり
    →右手を上げる振付を真横から見ると、下村さんの手の伸びが美しい。
    そしてぬるっと最後のフォーメーションに移動して伊藤さんがセンターに。ここの移動、野元さんが若干歩幅大きめになるけど全員同時に1歩動けば収まる移動になっているのがすごい。違うジャンルの話題を出すのもあれだけど、「Firebird」(Aぇ!group/関西ジャニーズJr. )の大サビの『焼かれよう』で全員同時に1~2歩移動することでフォーメーションが変わるところがあって、筆者は無意識にそういうところを好きになる癖があるのかもしれない。

 

 もうフェアリーズの新しいパフォーマンスを見る機会がないのは残念な一方、こんなに前向きで強気に未来を誓い合う別れの歌は唯一無二だとも思います。
『必ずまた会える 意味ある別々の歳月 Synchronized』は、きっとメンバーにもファンにも、いつかこの楽曲に巡りあう誰かにも希望を与える言葉なのかもしれない。ひっそりとそう思いながら、記事を締めます。読んでいただきありがとうございました!

 

(気が向いた時に書くと言いつつハイペースな更新になっている。どこかで反動が来そう。)